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ソロ活の達人に聞く!

2015/8/18

問屋から花火を仕入れて一人花火大会を開催してきた

花火大会を楽しむには恋人や友人がいないといけない、と思っていませんか? 常識にとらわれることなく、花火大会の設営から鑑賞まですべて一人でやってきました。

  • 一人レジャー
  • 中野・吉祥寺・荻窪

一人遊びの達人

朝井 麻由美さん

ライター・編集者。最新刊『「ぼっち」の歩き方』が発売中。その他、著書に『ひとりっ子の頭ん中』。

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花火大会を楽しむには恋人や友人がいないといけない、と思っていませんか? 常識にとらわれることなく、花火大会の設営から鑑賞まですべて一人でやってきました。

 夏のレジャーというのは、どうも一人客に優しくない。ビーチバレーは一人でできないし、スイカを割ろうにも一人だと「もっと右! 違う!」と教えてくれる人がいない。花火大会にしてもそうだ。あやつに関しては、打ち上がる花火に照らされたキミの横顔はいつもと違って見えて思わず僕の左手はキミのその右手を覆っていた――といった具合の催し物だと認識している。花火の赤い光のおかげで、私の頬が紅く染まっていることがバレずに済むのである。夏のレジャーは、そういうふうにできている。

 さりとて、花火大会は何も悪くない。紅く染まるキミの横顔が隣にあろうがなかろうが、花火を見たっていいはずである。だから、敢えて一人で花火大会へ行き、“紅く染まる頬のキミと僕”の見知らぬお二人の横で、「ええ、私は一人で花火を見てるんですよ。キレイですからね。どうぞどうぞお二人はよろしくやってください」という顔でもしてこようと当初は考えていたのだが、思い直した。花火大会は、豪華な花火を見ることができるが、その分デメリットも多い。人混みに押されてよろけたり、列の後方に追いやられたりしようと、一人客にとって人混みはただの人混みである。はぐれないように握ってくれる手などない。だったら、人のいないところで、一人で花火大会をやればいいのではないだろうか。手で持ってしっぽりやる花火ではなく、大会ばりの派手な花火を、一人で。

 時は8月4日。都内では「第33回江東花火大会」が行われていた。その裏で、私は一人、公園で花火大会を開催する。

 まずは、花火ができる場所探しから。残念ながら都内では打ち上げ花火ができる場所は見つからなかったが、“打ち上がらない花火”であれば申請次第でできるところもあるらしい。今回は、杉並区の「善福寺川緑地公園」に許可を取り、執り行うことにした。「第1回杉並区一人花火大会」である。打ち上がらなければいいということで、噴出花火も許可が下りた。上から下に流れる“ナイアガラの滝”もできる。派手な花火をたくさん仕入れればそれなりに花火大会らしくなるはずだ。

 花火を仕入れに、浅草橋の花火問屋「長谷川商店」へ向かった。この店には、個人客に向けて無料で「ミニ花火大会」のアドバイスをくれる“花火コーディネーター”がいるのだという。「一人花火大会」をコーディネートしてもらった人は今までにいないとは思うが、事前にお店のHPを調べたところ「花火大会を一人でやってはいけない」とは書いていなかった。コーディネーターの力があれば案ずることはないだろう。私は、コーディネーターに何もかも頼り切るつもりでいた。

▲この店にしか置いていないような珍しい花火が並んでいる

 店に入って、さっそく花火コーディネーターと思しき店員さんに話しかけると、「何人でやるの?」。いきなり核心をつく質問である。「人数によって、できることが変わってくるんですよ」とコーディネーターは続ける。まずい。「一人です」とはとても言い出せない空気である。「人数が多ければいくらでも派手な花火大会になりますよ」と顔に書いてある。私は、「……えっと、いや、二人くらい、ですかね……」と消え入りそうな声で答えた。もちろん嘘である。花火の最中の写真は三脚とセルフタイマーを使うため、カメラマンすらいない。一人で二人分動くつもりで、サバ読んだのだ。

 コーディネーターは、あきれたような顔で私を見た。

花火コーディネーター「二人じゃねえ……。ほぼ何もできないねえ。ナイアガラもできないし。ナイアガラはぶら下げたいくつもの花火に同時に火をつけなきゃならないから」
私「火が消える前に移動して順番につけます!(一人で)」
花火コーディネーター「二人で急いで移動してつければできなくはないけど……」
私「急いで移動して火をつけます(一人で)」
花火コーディネーター「下に置くタイプの噴出花火も同じで、基本的には同時に火をつけることで、花火大会のような派手さを出していくので」
私「それも移動して頑張ってつけます(一人で)」

 「アドバイスのしようもない」という顔をしながらも花火コーディネーターは見た目が豪華な噴出花火を中心にセレクトしてくれた。購入したのは、25秒噴出しつづける時間が長いもの、8発連続で噴出するもの、噴出の高さが出るもの(7メートルほど)、何種類も形が変化しながら噴出するものなどだ。

▲セレクト中の花火コーディネーター

 いよいよ一人花火大会の会場へ向かう。必要なのは、仕入れた花火とバケツ、あと、バケツを持って電車に乗る強い気持ち。

▲仕入れた花火たち

 花火のセッティングももちろん自分でやる。まずは、この花火大会のクライマックスを飾る予定のナイアガラ花火のセッティングをすることにした。

▲すごそう

袋の中でまとまっていた縄を広げて、ぶら下げていく。

▲慎重にやらないとすぐに縄がこんがらがる

▲※許可を取って行っています

▲ナイアガラのセッティング完了

ナイアガラ花火を準備している間にすっかり日が落ちてしまった。

▲噴出花火を地面に適度に離して置く(※あまり近くに並べて置くと危険)

 本日の花火大会のプログラムは、下に置くタイプの噴出花火に連続で休みなく火をつけ、すべて終わったら、ナイアガラの滝。最後に線香花火で締める、という流れである。

▲見たことないような大きな線香花火

 準備が整った。ついに一人花火大会の開幕である。噴出花火に点火する際は、手持ち花火を種火にするようにと花火コーディネーター氏より仰せつかっている。手持ち花火に火をつけ、大急ぎで噴出花火を並べたゾーンへ向かう。

▲噴出花火に点火するための手持ち花火

▲噴出花火に、点火

▲点火しまくる私(※あたかも連続しているかのような写真だが、実際は手元と全体図を撮るためにそれぞれ別の噴出花火を使っている)

 いい。実にいい。誰もいない公園で、私の私による私だけのための花火大会。あの花火もこの花火もどれも私のものだ。



 ついに本日の主役、ナイアガラのお出ましである。この花火大会のたった一人の観客である私のためにも、失敗は許されない。花火大会の点火役である私は、慎重に火をつける。

▲点火!

▲風の煽りで斜めに流れるナイアガラ花火



 世の中の、一人花火大会をしないタイプの人々は、こう言うかもしれない。「花火大会は、自分で何もせず受け身で楽しめるからこそのもの。自分でイチから準備しなければならない上に、通常の花火大会と比べたら華やかさでは足元にも及ばないではないか」、と。華やかさだけを求めれば当然その通りだ。一人で行う花火大会が、大勢で作り上げる花火大会よりも勝るのならば、誰だって一人でやるに決まっている。大事なのは、たとえ一人だとしても、工夫次第で豪勢にできるということ。そして、花火大会に行く相手がいなければ、一人で大会をやればいいじゃない、ということ。粛々と流れ続けるこの自分だけのナイアガラの滝を目に焼き付けながら、私は確信した。花火大会は、リア充だけのものではないのだ。

▲線香花火に一人でゆっくりゆっくり火をつける

一人花火大会を楽しむ3カ条

その1
準備が大変なだけの価値はある
その2
打ち上げ花火ができればベストだが、せめてナイアガラ花火は必須
その3
噴出花火は、長時間噴出するもの、連発もの、変化のあるものが特に見ていて楽しい

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善福寺川緑地

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03-3313-4247
※お問い合わせの際はレッツエンジョイ東京を見たとお伝えになるとスムーズです

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東京都杉並区成田東二・三・四丁目、成田西一・三・四丁目、荻窪一丁目

最寄り駅

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