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ソロ活の達人に聞く!

2015/3/5

プリクラの苦手意識を克服するため一人で撮ってきた

デート中のカップルがプリクラを撮る姿は、とても仲睦まじく見えるもの。では、そのプリクラを一人で撮ってきたとしたら……?プリクラが苦手な筆者が挑戦しました。

  • 一人レジャー
  • 原宿・表参道・青山

一人遊びの達人

朝井 麻由美さん

ライター・編集者。最新刊『「ぼっち」の歩き方』が発売中。その他、著書に『ひとりっ子の頭ん中』。

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どうもあいつとはそりが合わない。

 どうもあいつとはそりが合わない。そもそもが自分の顔をシールにすることに何のメリットも感じないし、いざシールを手にしてどこに貼ればいいものやら逡巡したのちに引き出しにしまう。ふとした瞬間に引き出しを開けて、HAPPYだのFRIENDだのと添えられた自分の顔のシールと目が合って、特別楽しくもない気持ちにさせられる。携帯や手帳に貼るなんてもってのほかだ。そんなに常日頃目につくところでいちいち自分の顔に主張されたらたまったものじゃない。かように私はプリクラの登場以来、少し過剰なくらい恨みつらみをつのらせているのである。

 そうこうしているうちに時は流れ、機械の進化とともに目はどんどん大きく肌は白く頬は紅く脚は長くなり、いまだプリクラとの和解はできぬまま。ありのままの顔のシールすら嫌だったのに、目が大きすぎて肌が白すぎて頬が紅すぎて脚が長すぎる顔のシールなんて。

 今回は、だからこその「一人プリクラ」を敢行する運びとなった。いつの時代もトレーニングと名の付くものは一人で行うと相場が決まっている。スポーツマンが日夜一人で自主トレに励むように。受験生が自習室で一人ドリルを解くように。私はプリクラへの苦手を払拭するために、トレーニングへ向かった。“好き”だけがソロ活ではない。ソロにもいろいろな形があるのだ。

 苦手なものに触れるなら、その道の最高峰を、と言われている。ある食べ物が苦手でも、名産地で質の良いものを食べたら好きになれた、とはよくある話だ。その理論で、原宿にあるプリクラ専門店「eggnam」へ行くことにした。原宿なら、日本で一番プリクラを撮る人が多い気がするし、なんとなく名産地っぽい。

▲原宿ナムコ内にある「eggnam」

 行ってみると、専門店と銘打っているだけあった。ただ単にマシンが並んでいるにとどまらず、あらゆるメイク道具にウィッグ、衣装、小物を借りられて、しかも楽屋付き。

▲店内

▲レンタルのメイク道具や小物

 できるコスプレの種類自体はそう多くない中、なぜか一式きちんと揃っているアラレちゃんの格好をしてみることにした。私がプリクラに対して抱いていた最大の疑問“ただ顔を撮る”に、“アラレちゃんの格好で撮る”という立派な目的が生まれる。ただ顔を撮るだけだと意味分からないけどね、アラレちゃんだからね、仕方ないね、撮るよね。

▲楽屋でメイクして借りた小物を身に付ける

▲キ~~~~ン

 が。結論から言うと、惨敗した。速い。速すぎる。

▲このボタンを押したら最後、怒涛のスピードで進む

画面「モードを選んでね!」
えっ、あっ。あっ。これ? あれ? あ……(勝手に決まってしまった)。

画面「カメラに向かってポーズ!」

あっ。まだ! あっ(パシャ)。

画面「次はなかよくピース!」

えっ。あっ。ちょ待っ(パシャ)。

画面「明るさと目の大きさを選んでね!」

明るさ? どれ? えっ。大きさ? えっどこ押す……(勝手に決まってしまった)。

 手も足も出ないまま、すごすごと撮影ブースから落書きブースへ。カメラ目線のものがほとんど撮れなかったプリクラに、適当にスタンプを押すなどしていく。ああもう。むなしい。帰りたい。

▲ベストフレンズ。一人だけどね。

▲ラブラブデート。一人だけどね。

 これだからプリクラは嫌なのだ。熟慮する猶予も与えず次々次々パシャパシャパシャパシャ、ポップすぎるのだ。ということで、店内で最もポップじゃなさそうなプリクラを撮ってみることにした。

▲唐突に真面目感

 “証明写真風”のデザインで撮れるお遊びプリクラではなく、どうやら本当に証明写真として使えるようなものを撮れるらしい。これなら落ち着いて撮影ができるのではなかろうか。なお、このモードだけ、選ぶ際に「本当に『証明写真モード』で良いですか?」となぜか確認画面が現れる。いつもは制限時間が過ぎたらあっという間に勝手に次の画面に移ってしまうくせになんなんだ。「大丈夫?間違えてない?普通プリクラで証明写真なんて撮らなくない?」とでも言いたげ。ポップ感皆無。それどころかむしろ機械からためらいすら感じられる。履歴書にプリクラを使う輩が後を絶たないから、せめてもの就職支援で作ったモードなんですよトホホ、というためらいが。(※筆者の想像です)

画面「撮影します。カメラを見て下さい」
 ビックリマークやハートマーク多めでリズミカルに進んださっきとは打って変わって、粛々と進行する証明写真モード。あー、落ち着く。

 こうして、アラレちゃんの格好で証明写真を撮る、という何がしたいのかよく分からない一枚が完成した。

▲んちゃ。

 撮影時間にしてトータル約15分。体感時間は3時間。プリクラとの和解ができたとは言えないのが正直なところだ。だが、完成したシールをしげしげ眺めてみると、笑顔を作る間もなくテンションの低そうな顔のままで撮られてしまったものでも、自動で顔が白く明るくなり、半分しか空いていないボンヤリとした目が大きく加工された結果、実際よりも楽しそうに写っていたのは事実である。少なくとも、昨今のプリクラにありがちな“目が大きくなりすぎて異様な写真”には、思ったよりなっていなかった。

 きっと、世間の人が友達と連れ添って撮るプリクラは、「はしゃいだ顔+機械による加工=目が大きすぎるプリクラ」で、今回私が行った結果できあがったのは、「特にはしゃいでない顔+機械による加工=まあ普通の顔のプリクラ」ということなのだろう。なんだか、結果だけ見ると、私の心は頑ななままだけど、プリクラのほうは優しく包み込んでくれていた、みたいになってしまった。プリクラが好きそうにも見えないが、嫌いそうにも見えない、そんなコメントのしづらい写真を手に、少しだけ、ほんの少しだけ、プリクラに歩み寄ってもいいんじゃないかと思ったのだった。

▲書いてて、ほんとうに私はプリクラが好きじゃないんだな、と思いました。しみじみ。

一人プリクラをソロで楽しむ3カ条

その1
敢えて苦手に挑戦するも自由。一人なら、楽しくなさそうにしていても誰にも迷惑をかけない
その2
一人なら、プリクラと腰を据えて向き合える
その3
楽しくなさそうな顔をして写っても、楽しそうに顔を加工してくれるプリクラ技術はやはりすごかった

この記事を書いた人

朝井 麻由美さん

ライター・編集者。最新刊『「ぼっち」の歩き方』が発売中。その他、著書に『ひとりっ子の頭ん中』。

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