銀座・晴海通りにある「銀座ファイブ」。グルメからファッションまで様々なお店が集まるこの地に、骨董マニアやコレクター垂涎のショップがひしめく「アンティークフロア」があるのをご存知ですか?そんな銀座ファイブ2階の「アンティークフロア」を漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが訪問! 「銀座ファイブに行ってこそ、銀座上級者」となめ子さんも思わず語った、その魅力をレポートしてもらいます!


辛酸なめ子が「銀座ファイブ」のカオスな魅力に初めて触れた日


こんにちは、辛酸なめ子です。銀座にこんなディープな場所があったとは……。毎週のように銀座界隈に行っていましたが、まだ表面的な部分しか体験していなかったことを、この度の「銀座ファイブ」の取材で知りました。


銀座ファイブ マップ


1階の時点ですでに、古銭ショップやスッポンの店などマニアックな空気が漂ってきます。そして2階には、個性的なアンティークショップの店がひしめきあっています。




もはや入場料のかからないミュージアム「ペンギン&ゴルフギャラリー」


ペンギン&ゴルフギャラリー 店内


今回は2階のアンティークフロアを中心に巡りました。まず伺ったのは「ペンギン&ゴルフギャラリー」。店の半分がペンギングッズの店、もう半分がゴルフをモチーフにしたグッズの店になっています。


ペンギン&ゴルフギャラリー 店内


不思議な組み合わせですが、店主の三谷毅さんはペンギンマークのゴルフ用品の店で長年働いていたそうで、自然な流れのようです。「ペンギンは18種類いて、ゴルフは18ホール」の「18」という数にも共通性があるとか。


ペンギン&ゴルフギャラリー 店主の三谷毅さん


「本当はペンギンカフェをやりたいんだよね。ペンギングッズに囲まれてお茶を飲める店」と、三谷さんはおっしゃいます。そんなかわいいお店があったら癒されます。このお店も癒しを求めたお客さんが訪れるとか。


ペンギン&ゴルフギャラリー ペンギングッズ


ただ各国からペンギングッズを集めるだけではなく、クリエイターに発注してオリジナルアイテムを作っているのが素晴らしいです。長崎ペンギン水族館ともコラボしています。


ペンギン&ゴルフギャラリー ペンギングッズ


ペンギンのあんどんやスーツケース、テーブルなど珍しい品々があり、店というよりペンギンミュージアムのよう。たぶん日本一の品ぞろえです。入場無料がありがたいです。


ペンギン&ゴルフギャラリー ペンギングッズ


「2018年は勝負の年だと思っています。胆石の手術を終えたら、さらに盛り上げていきたいです」と店主の三谷さん。きっとペンギンたちも応援してます。




若きイケメン店主が選びぬいた七宝と浮世絵の世界「真生堂」


真生堂


続いて伺ったのは「真生堂」。


真生堂 店主の茎田武さん


明治時代の七宝と浮世絵を扱う専門店ですが、現れた店主の茎田武さんはシュッとした若いイケメン。なんと28歳だそうで驚きました。


真生堂 並河靖之の七宝


真生堂 浮世絵


並河靖之の七宝などを置いていたり、浮世絵も葛飾北斎や歌川国芳など、かなりの目利きでいらっしゃいます。


真生堂 並河靖之の七宝


それにしても七宝の華やかな存在感に圧倒されますが、「明治時代の職人さんは金属の線を自在に巻けるようになるまで三十年も修行が必要だったそうですよ」とのことで、高いもので400万円以上するのも納得です。




芸術の講義も一緒に受けられる幻想空間「ギャルリー・グリシーヌ」


ギャルリー・グリシーヌ


歩いているだけで素晴らしい美術品を無料で観賞&パワーを吸収できる。まるで銀座ファイブはパワースポットです。「ギャルリー・グリシーヌ」にも、ルネ・ラリックのガラスの器や香水瓶が並んでいて、その美しさに幻惑されました。


ギャルリー・グリシーヌ 美術品


ギャルリー・グリシーヌ 美術品


美術館の展示に貸し出すこともあるそうです。女体をモチーフにしながらも、精霊的な存在なのでいやらしさはありません。幽玄な美しさがあります。


ギャルリー・グリシーヌ ブルーの花瓶


アンディ・ウォーホルが所有していたというブルーの花瓶も目立っていました。


ギャルリー・グリシーヌ 店主の中島良司さん


「ラリックはアールドヴィーブルと呼ばれる、生きるための芸術、実用性をもたせたアート作品も作っています」

店主の中島良司さんのお話は芸術の講義を受けているようで、銀座ファイブでは教養も身につけられます。

中島さんは、ガラスの作品以外に、皇室御用達のボンボニエール(お祝いの時に贈られる、お菓子を入れる小さい容器)を収集されていて、いくつかは販売もされています。皇室好きとしてはいつか買いに伺いたいです。


ギャルリー・グリシーヌ ボンボニエール




アンティークの世界は体力気力も大事「アンティークティアドロップ」


ティアドロップ


「ティアドロップ」は、元丸の内OLの服部由美さんが語学力と体力を武器に女手一つでやっていらっしゃるお店。ヴィクトリア時代の食器はマダムの方たちに人気があるそうです。


ティアドロップ 服部由美さん


ティアドロップ 服部由美さん


「商品は女子力高いのに私は全然高くないっていう……」と謙遜していらっしゃいましたが、女の品格が感じられる素敵な女性です。

「商品の大部分は貴族階級で使われてきた食器なので、貴族の生活を垣間見られるのも楽しいです」と、服部さん。


ティアドロップ 紅茶カップ


イギリス在住のインドのマハラジャが使っていたデミタスカップなど、家に飾るとかなり金運が上がりそうです。




心とお腹を満たすイタリア仕込みのパスタ「あるでん亭」


あるでん亭


銀座ファイブは食も充実していて、地下にはおいしくてコスパの高い店が並んでいます。中でも、2017年に閉館した銀座SONYビルから移転してきた「あるでん亭」はイタリア人のお客さんや常連客でにぎわっていて人気です。


あるでん亭 店内


店内にはお店を訪れたサッカー元日本代表監督や有名レーサーの写真も。


あるでん亭 カルボナーラ


看板メニューの一つ、「カルボナーラ」(1,080円)は、生クリームをほとんど使わず、卵黄だけで仕上げた本場流。麺に絡みつく黄身が濃厚で光沢感を放ち、ベーコンもたくさん入っていて、やみつきになる味。



あるでん亭銀座ファイブ店
電話番号:03-6263-9500
場所:銀座ファイブ B1階
営業時間:11:00~22:00(L.O.21:30)/平日ランチ 11:00~15:00




まとめ:銀座上級者になりたいなら「銀座ファイブ」へ行こう


銀座ファイブ マップ


銀座ファイブ内の素敵なお店をいくつか紹介して参りましたが、ここまで書いて正直他の人に教えたくなくなってきました。そんなひとり占めしたくなるような、魅力ある隠れ家的お店が存在しています。

銀座シックスもいいですが、銀座上級者になれる「銀座ファイブ」もおすすめです。



銀座ファイブ
電話番号:03-3571-0487(代表)
住所:東京都中央区銀座5-1
営業時間:B1F 月~土 7:00~23:00、日祝 10:00~22:00/1F・2F 10:00~20:00
定休日:1月1日、2月・8月第3月曜、12月31日
最寄り駅:有楽町/銀座




情報提供:銀座ファイブ

辛酸なめ子さん

◆今回のソロ女子/辛酸なめ子さん

東京生まれ、埼玉育ち。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。漫画やイラスト制作のほか、コラム執筆、TV、ラジオ出演など多方面で活躍。
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