名のある老舗のスイーツは手土産のテッパンですが、たまには自宅でいただいてみたいと思いませんか?今回はお取り寄せOKな、都内で100年以上続く老舗店のお菓子を厳選。高級フルーツブランドのWeb限定ゼリー、見ているだけでハッピーになれそうな干菓子、室町時代から続く店の饅頭など、豪華なラインナップですよ。


やさしい甘さと軽い口当たりのゴーフル/上野凮月堂

上野凮月堂 本店


洋菓子店「上野凮月堂」は、1747年創業。大阪から東京へとやって来た初代が京橋に開いた「大坂屋」から始まります。誠実な人柄で知られた二代目が、松平定信公から「風月堂清白」の五文字を賜ったことから、現在の店名となりました。

同店の顔ともいうべき「ゴーフル」は、直径約15cmのウエハースでクリームを挟んだ、軽い口当たりのお菓子。バニラ、ストロベリー、チョコレート風味の3種類を詰め合わせた「ゴーフル8枚入(缶)」(1,080円)が定番です。

発売された昭和初期は甘みの強い和菓子が多かったため、やさしい甘さの「ゴーフル」は高級感があると喜ばれたのだそう。ミントグリーンの缶がステキですが、お得に買うなら5枚入りで550円の箱入りもありますよ。


上野凮月堂 本店


江戸時代から焼いていたと伝えられる「東京カステラ」(大3,024円)も、同店の定番商品。一つ一つ銅釜で焼き上げる“六面焼き”が特徴で、上下側面の6面が綺麗なキツネ色に仕上がっています。

レトロな缶の中に、カットされていないカステラの塊がどーんと入っています。卵とハチミツがたっぷり使われていて、ずっしり&しっとり。淡白な味わいでやさしい後味が特徴です。


上野凮月堂 本店
所在地:東京都台東区上野1-20-10




ほろりと崩れてやさしい味が広がる“逆”黄身しぐれ/清月堂本店

清月堂本店


1907年に現在本店のある銀座7丁目で創業した「清月堂本店」。創業者が残した“一代一菓”という言葉を胸に、それぞれの代で時代に合った菓子作りを続けてきました。

同店の代表銘菓「おとし文」(5個入756円)は、白あんにゆで玉子の黄身を混ぜた黄身あんをこしあんで包み、強い蒸気で蒸した和菓子。蒸すことであんの味がまろやかになり、表面に美しいひび割れができるのだそう。口に入れるとほろりと崩れ、玉子のやさしい味が広がるのが魅力です。

黄身しぐれと呼ばれるこの類のお菓子は、中にこしあん、外に黄身あんを使うのが一般的。逆になっているのがユニークですね。また、あんに和三盆を加えることで品のある甘さが際立っています。

鮮度を保つパッケージに入っているため、保存料を使っていないにも関わらず、未開封で製造日から20日ほど持つのもうれしいところ。桜の花入りの「麗」、抹茶入りの「萌」など、季節ごとに登場する期間限定品もチェックしてみて♪


清月堂本店
所在地:東京都中央区銀座7-16-15 清月堂本店ビル1F




見た目もステキ♪風が吹き寄せた幸せを召し上がれ/銀座 菊廼舎

銀座 菊廼舎


1890年に銀座で歌舞伎せんべいを売り出したのが、和菓子店「銀座 菊廼舎(きくのや)」の始まりです。大正後期、二代目が現在まで続くロングセラー商品「冨貴寄(ふきよせ)」を考案。現在は五代目が切り盛りしています。

風に吹き寄せられた葉っぱや木の実を表した「冨貴寄」は、小さなおせんべいや金平糖、落雁(らくがん)など、小さくてかわいらしい干菓子を約30種類集めた一品。“風が運ぶ愛らしいものたちは、幸せをもたらすものであってほしい”。そんな願いを込めて「冨貴」の字が当てられているのだそう。

オススメは富士山と美しい日本の四季を表現した「冨貴寄 特撰缶JAPAN(中缶)」(3,780円)。小缶と大缶もあります。明るくやさしい色合いで、缶を開けて眺めるだけでも幸せな気持ちになれること間違いなし。食べればいろいろな食感と味わいが楽しめて、お口の中もハッピーに♪

お祝いの贈り物にもピッタリですが、自宅に取り寄せてテンションを上げてみるのも◎


銀座 菊廼舎
所在地:東京都中央区銀座5-8-8 銀座コアビルB1F




しっとり&ふんわり♪ザラメがアクセントの素朴なカステラ/文明堂

文明堂 日本橋本店


「文明堂」は1900年に長崎で創業、その後東京に進出して斬新な販売方法や広告でカステラを全国に広めた菓子店。バームクーヘンやフルーツケーキといった洋菓子も扱っています。

今回ご紹介するのは、創業期の配合に一番近く、伝統的な製法で仕上げた「カステラ」(1本5切675円)。濃い焼き色と断面のコントラストが美しく、食欲をそそります。食べればしっとり&ふんわり、底に敷かれたザラメの食感がアクセントになっています。味はプレーンと抹茶の2種類です。


文明堂 日本橋本店


リニューアルと同時に、6月からオンラインショップでも購入できるようになったのは、小ぶりのどら焼き「月三笠」(8個入1,296円)です。 (※日本橋本店など直売店での取り扱いはなし)

これまでよりもしっとりふんわり、やわらかい皮を実現。すっきりした甘さと口どけの良さを楽しめます。届いてから約24日間と賞味期限が長いので、一人暮らしでもまとめ買いができますね。10個入り、12個入りもあります。

やさしい味わいのカステラやどら焼きは、ミルクと相性バツグン。カフェオレやティーオレと一緒に食べてみて。


文明堂 日本橋本店
所在地:東京都中央区日本橋室町1-13-7




江戸っ子が愛した味!極薄皮の金鍔とコクのある飴/榮太樓總本舗

榮太樓總本舗 日本橋本店


1818年、和菓子店「井筒屋」の三代目が日本橋に屋台を開きました。やがて金鍔(きんつば)が評判となり、1857年に店を構えると、自身の幼名にちなんで店名を「榮太樓(えいたろう)」と改めました。これが「榮太樓總本舗(えいたろうそうほんぽ)」の始まりです。

「榮太樓 名代金鍔」(1個238円)は、現在も同店を代表する銘菓。たっぷりのあんを小麦粉生地で極薄く包むのが伝統で、ごま油で焼く製法も変わっていません。2010年には日持ちする個包装化に成功。袋を開けたときの香ばしい匂いが食欲をそそります♪


榮太樓總本舗 日本橋本店


もう一つの看板商品は、同じく江戸時代から販売している「梅ぼ志飴」(缶入432円)。配合も製法もほとんど変わらず、今も職人が銅釜で炊いています。

一般的な飴はグラニュー糖とトウモロコシ原料の水飴で作られることが多いのですが、同商品は白ザラメとサツマイモ由来の水飴です。独特のコク、軽くかむだけでカリッと砕ける歯切れの良さは新鮮に感じられるはず。

ちなみに商品名は、当時の赤くてシワが寄った見た目から江戸っ子たちが命名したのだそう。梅干し味ではないのでご注意を。他にも「黒飴」(缶入432円)や「紅茶飴」(缶入432円)など、「榮太樓飴(えいたろうあめ)」と総称されるこだわりの飴がそろっていますよ。


榮太樓總本舗 日本橋本店
所在地:東京都中央区日本橋1-2-5




ソフトな生地と風流な絵柄が人気の瓦煎餅/銀座 松崎煎餅

銀座 松崎煎餅 本店


煎餅一筋200年以上。1804年創業の「銀座 松崎煎餅」は、すずらん通りに本店を構える煎餅専門店です。草加煎餅やあられなど、職人がシンプルな材料で丁寧に焼き上げた商品を取りそろえています。

看板商品は、瓦煎餅「大江戸松崎 三味胴(しゃみどう)」。小麦粉、卵、砂糖というシンプルな材料で作られた、甘い素焼きのせんべいです。人気の秘密は、他にはないソフトな生地と、職人が一枚ずつ手描きしている四季折々の絵柄。その絵に使われる砂糖蜜や焼印のほのかな甘みや香ばしさも好評です。

これを詰め合せた「大江戸松崎 暦」(16枚入2,160円)が定番商品で、8種類の絵柄が2枚ずつ入っています。8枚入りと24枚入りもあります。


銀座 松崎煎餅 本店


2019年から発売されている「大江戸松崎 黒格子」(6枚入540円)も評判の一品。人気チョコレート専門店「Dandelion Chocolate(ダンデライオン・チョコレート)」のチョコレートとカカオニブを生地に練りこんだ瓦煎餅で、生地のサクサク食感とカカオのほろ苦さが魅力です。

瓦煎餅とチョコレートは意外にも好相性。新感覚のハーモニーを堪能してみて。


銀座 松崎煎餅 本店
所在地:東京都中央区銀座5-6-9 銀座F・Sビル




要チェック!室町時代から続く饅頭発祥の店/塩瀬総本家

塩瀬総本家 本店


和菓子屋「塩瀬総本家(しおせそうほんけ)」は、室町時代から始まって670年以上も続く老舗中の老舗。1349年に中国から日本に渡ってきた林淨因(りん・じょういん)が、母国の肉まんをヒントに考案した饅頭が始まりです。これが上流階級に広まって宮中に献上され、徳川家康にも愛される一品となったのです。

やがて淨因の子孫が山芋をこねて作る薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)を売り出し、現在まで続く看板商品の元になりました。それが同店の代名詞とも言える「志ほせ饅頭」(9個入1,188円)です。

大和芋を使った皮にこしあんを入れて蒸しあげた小ぶりの饅頭で、軟らかいだけでなく、モチっとしてほのかに芋の香りがするのが特徴。12個入り、20個入り、30個入りもあります。


塩瀬総本家 本店


「袖ヶ浦最中」(6個入1,685円)は、皮とあんが別々に包装されている最中。食べる直前に袋から出して皮にあんを挟めば、いつでも皮の香ばしさとパリッとした食感を味わえます♪

細長い形で食べやすいのもポイント。こしあんとつぶあんの2種類の詰め合わせというのも、うれしいですよね。


塩瀬総本家 本店
所在地:東京都中央区明石町7-14




Web限定!贅沢なフルーツゼリーとマンゴームース/京橋千疋屋

京橋千疋屋 京橋本店


誰もが知る高級フルーツブランド「千疋屋」は、厳しい選定と品質管理を徹底することで、多くの人から絶大な信頼を集めています。

今回ご紹介する「京橋千疋屋」は、1881年に「千疋屋総本店」から番頭に暖簾分けすることで生まれました。新鮮な果実をはじめ、ジャム、ジュース、シャーベットといった加工品を取り扱っています。

オススメのお取り寄せ商品は「【WEB限定】ご自宅用フルーツゼリー」(675円)。パイナップル、ブドウ、イチゴ、キウイ、マンゴー、ラズベリー、ブルーベリーの7種類のフルーツを閉じ込めた贅沢な一品です。


京橋千疋屋 京橋本店


キング・オブ・マンゴーと呼ばれるアルフォンソマンゴーを使った「【WEB限定】ご自宅用マンゴームース」(756円)も人気があります。

濃厚なマンゴームースに、数ある品種から選び抜かれたその時季に最も美味しいマンゴーの果肉をたっぷりのせ、スグリをトッピング♡甘く濃厚なマンゴーのムースと果肉のとろける美味しさに、スグリの酸味が良いアクセントになっています。

涼やかなゼリーに、トロピカル気分を味わえるムース。どちらを食べても至福のひとときを過ごせそうです♪


京橋千疋屋 京橋本店
所在地:東京都中央区京橋1-1-9




米作りから手掛ける究極のえびせんが自慢/進世堂

江戸みやげ 本舗 進世堂


明治初期創業の「進世堂」は、六代にわたって伝統のえびせんを作り続けるせんべい屋。同店のこだわりが詰まっているのが、大正10年から受け継がれるえびせんやあられの詰め合わせ「江戸みやげ」(60g×6袋入3,901円)です。

せんべいの命ともいえるもち米は、非常に食味の良い大正時代の品種「しめはりもち米」。新潟に自社の棚田を所有し、必要最低限の肥料と水だけで育てる永田農法で栽培するというこだわりようです。

主役のえびせんには、知多半島から仕入れているアカエビを使用。むき身を使っているので雑味がなく、上品な香りとうま味が際立つと評判です。

江戸みやげ 本舗 進世堂


最上級のごま油で揚げ、余分な油をしっかり切るので、サクサク、カリカリ軽やかな食感を楽しめます♪飽きのこない上品な美味しさは、えびせんの最高峰とも言われるほど!

「江戸みやげ」の中には、揚げ餅、のり巻き、ゴマ味や醤油味など、あられも多彩。えびせんを含め9種類の味を楽しめます。小袋に分かれているので、湿気を気にすることなく長期保存が可能。ほうじ茶によく合う他、ビールと一緒につまんでも最高ですよ。


江戸みやげ 本舗 進世堂
所在地:東京都品川区西五反田7-8-10




まとめ

ご紹介した商品はすべて、各店の公式オンラインショップからでお取り寄せ可能。気になるお菓子があったら、さっそくチェックしてみては?



取材・文/佐々木 志野

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