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ザック・プレコップ個展

  • 2019/01/19(土) ~ 2019/02/17(日)
  • HAGIWARA PROJECTS
  • 初台駅
    展示・展覧会
  • ザック・プレコップ個展_1

    "Half Pathway" 2018 oil on muslin ©Zak Prekop

  • ザック・プレコップ個展_2

    "Blue" 2018 oil on muslin ©Zak Prekop

ニューヨークを拠点に活動しているアーティスト、ザック・プレコップの日本での4年ぶり2度目の個展


1月19日より、ハギワラプロジェクツにてニューヨークを拠点に活動しているアーティスト、ザック・プレコップの日本での4年ぶり2度目の個展を開催いたします。プレコップはシカゴ美術館付属美術大学を卒業後、数多くの国内外の展覧会に参加しており、今年春にニューヨークのギャラリーで発表したシリーズに続く新作絵画を展示予定です。

プレコップは、音楽が制作に大きな影響を与えていると言います。前回のニューヨークの個展では、ブライアン・イーノやAMMといった音楽家・現代音楽家の名前を作品タイトルに用いて、音楽と作品のつながりについて示唆しました。
音楽と共通するように、プレコップの作品はリズム感や強弱、即興感に富み、また同時に緊張感と秩序を併せ持ちます。ペインティングナイフで絵の具を飛ばした形や、下絵に引き裂いた紙を使うなど、作家のジェスチャーの痕跡を感じさせながら、その行為とは逆の慎重な筆致で描くのです。さらに、時にモスリン(麻布)の裏からも着彩し、表から透かすことで表面と裏面、地と図、存在と不在の区別を崩壊させ、複雑な重層感を生み出し、鑑賞者は作家の行為や、描くプロセスを追体験しながら絵画の世界に引き込まれます。
また、単なる形式主義的な絵画ではなく、現代的な感覚を持つ作品は、前述したアーティストが既存の領域を超えて新たな音楽を作り出す姿勢と共通していると言われています。

つきましては本状をご覧の上展覧会をご高覧賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。

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Early and Lateというタイトルは、狭間の時間を示している。ある瞬間の前、あるいは後。このペインティングは、色の出現の前、あるいは後に存在している。このタイトルが頭に浮かんだのは、ジョン・ケージの弦楽四重奏曲を聴いている最中で、彼の初期や後期のそれらの曲は、偶然への依存というケージの思想を、あまり直接的ではないやり方で表現していた。その思想は、初期の作品では彼のメロディックな感受性によって制御されており、また、晩年のものでは、彼のナンバーシステムの曖昧さによって、不透明なものになっている。

青いペインティングの展覧会にしようと意図したわけではないが、そういうテーマが、単純な形ではあれ、作品たちをつなぐことになったのは嬉しく思う。著述や展示の中で私はたいてい、個々のペインティングの区別を強調する。つまりそれぞれの作品が、他の作品との関係性というよりも、それ自身と向き合うような状態だ。今回もそれは同様ではあるけれど、色の調和が、これまでの私の展覧会とは違う、新しい空気感を生み出している。この個展の裏タイトルのようなつもりで、この絵画をBlueと名付けた。

去年、デトロイトを訪れたとき、Peoplesというレコードショップに行った。店内では地元のゴスペルミュージックのアルバムが流れていて、それはむしろ教会の説教に近い類のものだった。そして売り物ではないとのことだった。ショップのオーナーが友人のためにキープしていたものだった。

Cafè - Table - Musikはフランコ・バッティアートがつくった曲のタイトルだ。音楽が、直線的にではなく、テーブルのように面的に広がることができるという考えが私は好きだ。この曲を聴いたときに素晴らしいと感じて、このペインティングによく合うと思った。私はこの作品はイタリアの布絵のようにも見えると思う。タイトルは少し短くしてTable Musikとした。

作品にはなるべく一般的なタイトルをつけたいと考えてきた。過去に多くの作品につけられたようなもので、いかにも作品タイトルらしいもの、たとえば「Reflection」(反射)のような。このペインティングに見られる形状はどことなく、水に浮かんだカヌーのように見え、さらに、中央付近の水平のラインを介して、画面上部から画面下部への不完全な反射が生まれている。この絵がチャールズ & レイ・イームズのレッグ・スプリント(添え木)を思わせるように感じて、それについて考えているうちに、このタイトルに行き着いた。ただこの発想は、レッグ・スプリントのデザインの医療的/軍事的な利用の側面とはまったく関係がない。

Half Pathwayという言葉は、この作品中で半楕円を形成する、黒と白のラインの回路に言及している。すべてのペインティングは道(pathway)を備えていて、それが視覚的とは限らないが、ここではより直接的だ。

去年はメキシコシティにも行って、ルイス・バラガンが設計した家を見た。少しばかりコルビュジェを思わせる建物だった。といってもそれは私の知識の限りにおいてだし、バラガンの、あの独特の色使いも関係ない。あの青緑色の壁、マゼンタ色の柱、ラベンダー色の中庭が縁取る青い空。いつもの私の作品より少し多めに色を使ったこの作品のタイトルは、彼の名をもちいてBarragansとした。

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基本情報
  • 開催場所・
    最寄駅

    HAGIWARA PROJECTS
    初台駅(徒歩5分)

  • 所在地

    〒160-0023

    東京都新宿区 西新宿3-18-2 サンビューハイツ新宿101

  • 開催期間

    2019/01/19(土) ~ 2019/02/17(日)

  • 時間


    水曜日-土曜日 11:00-19:00
    日曜日 12:00-17:00
    月・火・祝日休廊

  • 問い合わせ

    info@hagiwaraprojects.com

  • 公式サイト

    www.hagiwaraprojects.com

※掲載内容が変更となっている場合があります。最新情報については、会場・主催者の公式サイト等でご確認ください。

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