この秋、推せる!外せない!注目のオススメ作品|『ブレット・トレイン』『アイ・アム まきもと』『沈黙のパレード』

『ブレット・トレイン』

9月1日(木)公開】


伊坂幸太郎×ブラピ!東京駅発の高速鉄道に世界の殺し屋が大集合、日本舞台アクション映画!


人気小説家・伊坂幸太郎の『マリアビートル」を実写化した本作は、東京発~京都行きの高速鉄道に乗り合わせた殺し屋たちの、任務と因縁が交錯していくワンシチュエーションのアクション映画です。伊坂さん小説原作の映画で世界的スターであるブラッドピッドが主演を務めるなんてちょっと感激じゃないですか!?


監督を務めるのは『ジョン・ウィック』『アトミック・ブロンド』『デッドプール2』などを手掛けた、アクションに定評のあるデヴィッド・リーチ。銃や刀を使ったアクロバティックな肉弾戦は終始キレがあり爽快感マックス! 


日本だけど、日本じゃない・・・!そんなアメイジング・ジャパンな一風変わった風景も見所の1つですし、伊坂さんの小説を読んだことがある人ならきっとわかる、人間関係のおかしみや伊坂小説特有の気まずさの空気感の映像化もバッチリ仕上がっています。最初から最後までブラピたっぷりで「映画みたゾ!感」も満たされますよ。

『アイ・アム まきもと』

(C)2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会

(C)2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会

【9月30日(金)公開】


主演 阿部サダヲ×監督 水田伸生の安定感あるコンビが送る、笑って泣けるヒューマンドラマ


『舞妓 Haaaan!!!』『なくもんか』『謝罪の王様』に続き、阿部サダヲと水田伸生監督のがタッグによるを組むのは4作度目。


孤独死した人を独自のルールに従いおみおくりしていく市役所の「おみおくり係」に務める、ちょっと迷惑な男・牧本壮が主人公です。


空気が読めない、人の話を聞かない、誰にも心を開かない。そんな牧本だけれど、次第に自らの心にも、周りの人々の心にも彼の”お見送り”の姿勢は変化をもたらしていきます。


阿部サダヲさんといえば、今年5月に公開され大ヒットを記録した『死刑に至る病』を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。連続殺人犯を演じた彼の迫真の演技に、阿部サダヲ恐怖症になった人も一部いると多方面から聞きました(実は私もそのひとりでした…)。


ですが、今回のまきもと役はそれを払拭してくれます!決して良いことばかりとは言えない日常のなか、細くなってしまった心を包んでくれるような、全編にわたって牧本の優しさが感じられる映画です。

『沈黙のパレード』

(C)2022「沈黙のパレード」製作委員会

(C)2022「沈黙のパレード」製作委員会

【9月16日(金)公開】


天才物理学者にしか絶対に解けない難事件のトリック、今回も驚愕でした!実に面白い!!


天才物理学者・湯川学が不可思議な事件を科学的な検証と推理で解決していく「ガリレオ」シリーズの映画化第3弾。今作は、数年前から行方不明になっていた女子高生が遺体となって発見された事件を題材にしています。


証拠不十分で釈放となった容疑者の男が、女子高生の住んでいた町に戻って来ます。町全体を覆う憎悪の空気・・・。そんな中行われた夏祭りのパレード当日、容疑者が殺害されます。動機があるとされるのは、女子高生を愛していた家族、仲間、恋人――。


哀しき復讐者たちの渾身のトリックが、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかります。



キャストには内海役の柴咲コウ、草薙役の北村一輝らおなじみのメンバーが集結し、町内会の人々には檀れい、椎名桔平、吉田羊など超豪華なメンツが勢揃い。


ここで描かれる登場人物の人間模様が非常に細かくて繊細ですし、それだけではなく”刑事司法の限界”という社会性のある問題提起もされているのが、流石の東野圭吾作品のみせどころです。

秋の夜長に余韻がひびく、グッとくる人間ドラマ|『マイ・ブロークン・マリコ』『よだかの片想い』『もっと超越した所へ。』

『マイ・ブロークン・マリコ』

(C)2022 映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

(C)2022 映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

【9月30日(金)公開】


鮮烈なロマンシス誕生!やさぐれヒロインが親友の遺骨と旅に出る超異色のロードムービー


久しぶりに、映画に殴られた感覚になりました・・・。異色のヒロイン誕生の映画です。


SNSでバズりまくった人気コミック、待望の映画化。「輝け!ブロスコミックアワード 2020」大賞や「2021年 文化庁メディア芸術祭」マンガ部門新人賞を受賞、「この漫画がすごい!2021年オンナ編」第4位にランクインするなど、ほぼ無名に近い新人作家の初連載作にもかかわらず、異例の快挙を成し遂げてきた漫画が原作です。


物語は、永野芽郁演じる主人公が親友の遺骨を持って旅に出るというもの。愛らしい印象の強い永野さんですが、本作ではタバコをふかしたり、言葉使いが乱暴気味だったりとやさぐれたOLを演じきり、俳優としての新境地に到達しています。


親友をおいて先に逝ったマリコを演じる儚げな奈緒さんの演技も素晴らしく、一筋縄ではいかない女の友情と愛情の間に揺れる鮮烈なロマンシスが描かれています。


”死”が関係した作品でありながらも、ドラマチックで疾走感溢れるストーリーの中にはユーモアも散りばめられていて、決して重い映画ではないのがすごいところです。

『よだかの片想い』

(C)島本理生/集英社 ©2021映画「よだかの片想い」製作委員会

(C)島本理生/集英社 ©2021映画「よだかの片想い」製作委員会

【9月16日(金)公開】


島本理生の恋愛小説を松井玲奈主演で映画化。しずかでやさしい、自己肯定感増幅映画です。


直木賞作家・島本理生の恋愛小説を、「幕が下りたら会いましょう」「今日も嫌がらせ弁当」の松井玲奈主演で映画化。


大学院生・前田アイコが「顔にアザや怪我を負った人」のルポルタージュ本の取材を受け話題となり、本を映画化する監督の飛坂逢太に出会い恋におちていく様子が描かれます。


人を愛することで、変容していくアイコ。はじめての恋、嫉妬や不安といった恋愛における苦悩。片想いってこんな感じだったなあと時計の針が巻き戻る感覚を体験できます。


恋愛面で苦悩するものの、松井玲奈さん演じるアイコは透明感抜群で、”心のありかた”を含めてなんとも魅力的なヒロインでした。


SNS時代も全盛期を迎え、”美の当たりまえ”の水準値も日々上がってきていると感じる今日この頃。そんな中、アザも含めて自分の存在を肯定したいとプライドを持って生きる主人公アイコの魅力に心をつかまれます!


自分のことを認めてあげたくなるような、静かな自分応援歌のような映画です。

『もっと超越した所へ。』

©2022『もっと超越した所へ。』製作委員会

©2022『もっと超越した所へ。』製作委員会

【10月14日(金)公開】


恋愛偏差値アガる!?ダメ男を引き寄せる女子たちの本音炸裂恋愛映画。


ダメ恋愛体質かつクズ男を引き寄せがちな女たちと、彼女たちに甘える“クズ男”のカップルを、個性豊かなキャストが演じることで公開前から話題をさらっている本作。8名のクセ強めのキャラクターたちによる、目の離せない会話劇が最初から最後まで続きます。


衣装家の女と、バンドマン志望の男。

元人気子役のタレントと、ゲイの男の子。

彼氏に染まる金髪ギャルと、ハイテンションなフリーター。

子持ちの風俗嬢と、元人気子役の俳優。


4組4様の目が覚めるような鋭い修羅場シーンはリアリティーたっぷりで、まるで自分の過去の出来事を追体験しているような没入感を味わえます。


そして、4パターンの修羅場を覗き見していることで、恋愛経験値も上がったような気持ちになれるのがこの映画の効能。女性キャラクターたちのたどり着いた答えに触れると、自分の考えが整理され、これから選択する自分の未来さえ愛おしく思えてくるような作品です。


迷えるアラサー女子を救うならこの映画で間違いなし!

一刻も早くみたい!注目映画たち|『線は、僕を描く』『すずめの戸締まり』『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』

『線は、僕を描く』

(C)砥上裕將/講談社 (C)2022 映画「線は、僕を描く」製作委員会

(C)砥上裕將/講談社 (C)2022 映画「線は、僕を描く」製作委員会

【10月21日(金)公開】


横浜流星が水墨画を披露。書店員絶賛の青春小説映画化!これぞ、映画館で出会える芸術の秋。


2020年「本屋大賞」3位、2019年TBS「王様のブランチ」BOOK大賞を受賞した青春芸術小説「線は、僕を描く」が、横浜流星を主演に迎えついに映画化。


水墨画と出会い、その世界に魅了されていく青年の成長物語を、『ちはやふる』の小泉徳宏監督を筆頭にした製作チームが担当。


水墨画がセットとして登場する映画は数え切れないほどありますが、水墨画自体にフィーチャーした映画は、なかなかありませんよね。これぞ、芸術の秋にぴったりなのではないでしょうか。


本作で横浜さんは水墨画に初挑戦し、この役作りのため、撮影前には水墨画家の小林東雲先生のもとで1年以上もの時間をかけて水墨画の練習を繰り返したそうです。


「その日、その時の感情によって、描く線が変わる水墨画の無限の可能性に驚かされた」と語った横浜さんの演技だけでなく、研ぎ澄まされた筆さばきにも注目。

『すずめの戸締まり』

(C)2022「すずめの戸締まり」製作委員会

(C)2022「すずめの戸締まり」製作委員会

【11月11日(金)公開】


「新海誠」監督長編アニメ作品、3年ぶりについに公開。


『君の名は。』『天気の子』で大ヒットを飛ばした新海誠監督が手がける最新作がいよいよ3年ぶりに公開。新海誠ブランドは今や日本を代表するカルチャーの一つですよね。


「扉の向こうには、すべての時間があった―――」


そんなキャッチコピーとともにこちらを見つめる、少女・鈴芽のポスタービジュアル。インパクトと透明感を両立させたこのキービジュアルは1度見たら忘れられません。


日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる”扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描く現代の冒険物語とのことですが、各地の廃墟をめぐるということは、ロードムービー仕立てになっていることが想像できますよね!壮大な物語になっていそうで期待値が上がります。



キャラクターデザインは、『君の名は。』『天気の子』に引き続き、田中将賀が担当。作画監督は、『言の葉の庭』『君の名は。』にも参加した土屋堅一。新海誠が信頼を寄せるスタッフが集結しています。


圧倒的に鮮やかで美しい画力とエモーショナルな人間ドラマで、毎度心を癒してくれる新海作品。「すずめの戸締り」の扉、一刻も早く開けたいですね。

『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』

(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

【10月7日(金)公開】


観る順番で結末が大きく変わる、大胆な仕掛けが話題のふたつのラブストーリー。 


TikTokで大きな話題になり累計発行部数28万部を突破した、乙野四方字さんの原作小説『僕が愛したすべての君へ』、『君を愛したひとりの僕へ』(ハヤカワ文庫刊)がアニメーションとなり、10月7日(金)より、2作同日公開(配給:東映)されます。


舞台は、人々が並行世界を行き来していることが実証された世界。同じ名前を持つふたりの少年が、それぞれの世界でひとりの少女と恋に落ちる恋模様が描かれます。


そもそも、2016年6月に刊行された2つの原作本が話題になった理由は、どちらを先に読むかによって結末の印象が変わる仕掛けが施されている点にあります。


作者の乙野氏は「どちらを先に読んでも大丈夫」と語っていますが、僕→君に読むと切なく、君→僕に読むとハッピーエンドに感じるのだそう。


映画化においても、この2作品は監督も制作会社も異なるため、どのような世界線になるのか期待が持てます。

「どちらから見ようか?」と考えさせてくれる時間もまた、映画とより能動的に向き合う姿勢を後押ししてくれるもの。その選択も含めて思い出の一つとして楽しんでみてはいかがでしょうか。

東紗友美

東紗友美

映画ソムリエ。元広告代理店勤務。女性(CLASSY、sweet、旅色他)他、連載多数。TV・ラジオ(文化放送)等での映画紹介や、映画祭審査員、不定期でTSUTAYAの棚展開を実施。映画イベントに登壇する他、舞台挨拶のMCなどもつとめる。映画ロケ地も得意分野で数々の企画に参加。音声アプリVoicyで映画解説の配信中。

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