テクニックを実践する前に、押さえておきたいスマホカメラの基本

●撮影時に露出(明るさ)を調整する(写真左)

iPhoneの場合、フォーカスを合わせる黄色い枠の横に太陽のアイコンが出ます。このアイコンを上下することで、画面の明るさを調整できます。Androidの場合は、機種によって標準搭載のアプリが異なるのでご確認を。画面をスワイプするだけで露出調整ができるものや、カメラ設定のところに「露出補正」や「+/-」マークがあるものもあります。画面の明るさは目で見てちょうどよい明るさに調整すればOKです。


●フォーカスをロックする(写真右)

iPhoneの場合、画面を長押しすることで、露出とフォーカスをロックすることができます。Androidの場合、画面タップまたは長押しでフォーカスをロックできます。ロックすることで対象物から焦点がずれなくなるため、撮りやすさが格段にアップします。

テクニックを実践する前に、押さえておきたいスマホカメラの基本

●背景はなるべくシンプルにする

スマホカメラに限ったことではありませんが、背景にごちゃごちゃと物が写り込んでしまっては、対象物が際立たず散漫な印象の写真になってしまいます。仰いで撮る桜の写真には周辺の建物などが入り込んでしまいがちなので、背景がなるべく空だけになる場所を探して撮るのがポイントです。良いロケーションが見つからないときは桜の花に寄ったり、撮影後に画像をトリミングするのもオススメ。

【ポイント1】ビビッドでいいね!桜のピンクを明るく鮮やかに撮るテクニック

彩度の高い画像はSNS映えの基本!真っ青な空に可愛らしい桜のピンクが鮮やかな1枚を狙いましょう。



★プロの撮り方★ 太陽を背に、桜に寄ろう


太陽を背に順光で撮ると、桜に光が当たり、色や形をはっきり出せるだけでなく空の色も青く映すことができます。また、桜に寄ることで背景に余計なものが入りづらくなり、主役の桜が際立ちます。もし撮影時に暗く感じたら、画面上で露出を上げてみて。


(写真左)太陽が垂直の位置で、露出調整なしで撮ったもの。目で見るよりも暗い仕上がり。

(写真右)同じロケーションで、順光になる位置から露出を上げて撮ったもの。はっきり明るい写真になる。

プロの撮り方★ 太陽を背に、桜に寄ろう

【さらにひと手間】彩度を上げて、もっとビビッドに!

iPhoneの場合もAndoroidの場合も、編集メニューのカラーから彩度を調整することができます。ディテールが潰れないように注意しつつ、大胆に彩度を上げてみましょう。桜のピンクも空の青も強まり、さらにビビッドな印象になります。ちなみに画像は河津桜ですが、よりピンクが薄いソメイヨシノの場合も撮り方・加工の仕方は同じです。

【上級者を目指すなら】無料アプリで周囲をぼかそう

無料アプリを使えば、さらに手軽にさまざまな加工を施すことができます。 右の画像は、彩度調整後の画像をLINE Cameraの編集機能でサークル状に最大限ぼかしたもの。背景にボケ感が足りないときは、わざと周囲をぼかすことで、さらにおしゃれな写真に仕上げることができます。

【上級者を目指すなら】無料アプリで周囲をぼかそう

【ポイント2】ニュアンスがいいね!柔らかな質感でおしゃれに撮るテクニック

フィルムのような柔らかな質感の演出も、SNS映えには効果的。使い捨てカメラ のようなアナログな質感を目指して、逆光撮影にトライしましょう。



★プロの撮り方★ 半逆光で、枝を避けよう


逆光で撮影することで、桜の色も空の色も白っぽく映り、柔らかな質感に近づきます。ただし、逆光で黒くなった枝がたくさん映ると、重くうるさい印象になってしまうため、枝がなるべく入り込まない位置を探してみましょう。太陽が見切れるような位置か、画面内に太陽が入らない「半逆光」で撮ると失敗しづらいのでオススメです。またこの場合も画面上で露出を調整することを忘れずに。


(写真左)逆光で、露出調整なしで撮ったもの。枝の映り込みが激しく、花が陰ってしまっている。

(写真右)同じロケーションで場所を吟味し、露出を上げて撮ったもの。枝を避けたことで、光に透ける花びらを撮影することができた。

★プロの撮り方★ 半逆光で、枝を避けよう

【さらにひと手間】彩度とコントラストを下げて、ニュアンスを増す!

編集メニューの「カラー」から彩度を、「ライト」からコントラストを少し下げて仕上がりをわざと粗くすることで、より柔らかな質感を表現することができます。 機種によっては「インスタント」などのフィルタが編集機能に標準装備されているものもあるので、それを試してみても。

【さらにひと手間】彩度とコントラストを下げて、ニュアンスを増す!

【上級者を目指すなら】無料アプリでフィルタをかけよう

右の画像は、彩度・コントラスト調整前の画像をLINE Cameraの「サンセット」フィルタで加工したもの。陰り気味だった蕾も明るく調整され、暖かな色調でレトロな雰囲気の1枚になりました。いろいろとある加工アプリを試して、自分好みのフィルタや機能を持つ“相棒”を見つけてみては。

【上級者を目指すなら】無料アプリでフィルタをかけよう

【ポイント3】ドラマチックでいいね!夜桜を幻想的に撮るテクニック

「非日常感」の演出もSNS映えには欠かせないワザです。夜桜を幻想的に撮って、「ここはどこ?」と思わせる1枚を目指しましょう。



★プロの撮り方★ 桜が明るく見える場所から、ダイナミックな枝の広がりを捉えよう


夜桜は、寄って撮るよりも、華やかな枝ぶりと遠くの光源を1枚に収めることを意識しましょう。まずは目で見て桜が明るく見える場所から、背景の要素がなるべく少ない角度を探します。写真は横向きで、桜の木は中央よりも左右どちらか寄りに配置するのがオススメ。夜の撮影はシャッタスピードが遅くなりブレやすいため、スマホは脇を絞めて構えます。欄干などに置き、固定して撮るのも有効です。画面が暗ければ露出を上げて。フラッシュを焚いてしまうと桜の花が白く飛んでしまうので、オフにすることをお忘れなく。


(写真左)フラッシュなし、露出調整なしで撮ったもの。桜が暗いだけでなく、道路や 欄干などの余計な要素が入ってしまっている。

(写真右)同じロケーションで場所を吟味し、露出を上げて撮ったもの。映り込む 要素に気を配るだけで、ありきたりな1枚になるのを避けられる。

★プロの撮り方★ 桜が明るく見える場所から、ダイナミックな枝の広がりを捉えよう

【上級者を目指すなら】スマホカメラ専用グッズを使ってみよう

下の画像は100円ショップなどで購入できるスマホ専用の魚眼レンズを装着して撮ったもの。ローアングルから見上げるように撮ると、レンズの効果で桜の木全体が画面に収まり、迫力のある1枚を撮ることができます。

【上級者を目指すなら】スマホカメラ専用グッズを使ってみよう

【番外編】曇りの日の撮影も、人物入りの撮影も、プロの撮り方を実践しよう!

空が白い曇天の日は、桜のピンクとのメリハリが効きづらいので、ぐっと桜に寄ってみましょう。また、露出は背景が白く飛ぶくらいに思い切りよく上げてOK。実は、曇りの日は光が均一で撮りやすく、露出と背景に気を配るだけで、透明感のある凛とした桜を切り取ることができます。

曇天の日は、桜に寄って露出を上げる

人物撮りは、桜越しに撮れるポイントを探して

人物撮りをするなら、低めに生える桜の枝を探してみましょう。桜の花越しに人にフォーカスすることで、手前の桜がぼけ、満開の桜の中に人がいるような1枚に演出することができます。もちろん、この場合も露出の調整と背景のチェックを忘れずに。桜も人も生きる構図です。


「光の角度」「露出」「背景」といった簡単なコツを押さえるだけで、桜写真はこんなにも見違えます。これからのお花見シーズン、例年とは一味違う写真を撮るべく、スマホ片手におでかけしよう!

人物撮りは、桜越しに撮れるポイントを探して

桜の撮影にオススメの都内スポット7選

背景が広い空となる大規模な公園や、どこまでも続くような桜並木、幻想的なライトアップが灯る夜桜の名所など、桜の撮影にうってつけのスポットを厳選してご紹介します。SNSでのたくさんの「いいね!」を狙ってすてきな写真を撮りに行こう!

【1】国営昭和記念公園

国営昭和記念公園

国営昭和記念公園

東京ドーム39個分の広い敷地内に咲き誇る花は絶景で、人気の撮影スポット。「桜の園」ではソメイヨシノ、「花木園」ではオオシマザクラ、サトザクラなど、公園内には30品種以上の桜の木があり、それぞれ特徴のある花びらや色が楽しめます。

国営昭和記念公園
  • 所在地

    東京都立川市 緑町3173

  • 最寄駅

    西立川

【2】増上寺

増上寺

増上寺

600年の歴史をもつ徳川将軍家とゆかりの深いお寺で、春になると境内には約200本の桜が咲き誇ります。桜、本堂、背後にそびえる東京タワーの3要素を如何にフレームに収めるかが撮影のポイントです!

増上寺のお花見情報(桜の開花・見頃)
  • 最寄駅

    芝公園

  • 所在地

    東京都港区芝公園 4-7-35

【3】墨田区立隅田公園

墨田区立隅田公園

墨田区立隅田公園

1931年に開園した隅田川東岸に沿った旧水戸藩邸の庭園を生かした公園。江戸時代から「墨堤の桜」として親しまれてきた歴史のある桜の名所です。おすすめは、隅田川にかかる「桜橋」から見る桜並木!屋台船から見る桜もまた格別です。

【4】石神井川緑道

石神井川緑道

石神井川緑道

中板橋付近から加賀付近まで約1,000本の桜が咲き誇り、板橋区を代表する桜の名所となっています。ソメイヨシノを中心にヤマザクラ・オオシマザクラなどが楽しめます。

【5】六義園

六義園

六義園

国の特別名勝に指定されている回遊式築山泉水庭園。特に桜は春の風物詩として多くの人に親しまれ、六義園のシンボルともいえる高さ15m・幅20mのしだれ桜の、滝のように流れ落ちる花の様子は圧巻です。

【7】千鳥ヶ淵周辺

千鳥ヶ淵周辺

千鳥ヶ淵周辺(写真提供/一般社団法人千代田区観光協会)

言わずと知れた日本有数の桜の名所である千鳥ヶ淵緑道。ボートに乗り、お堀の水面から満開の桜を仰いで写真を撮ることができるのも魅力です。隣接する北の丸公園でもソメイヨシノやオオシマザクラなどの桜が楽しめます。

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※本記事は2023年01月27日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事は2022年01月19日に公開した内容を一部加筆・修正した上で、2023年01月27日に再公開しております。
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