デューラーもルーベンスもレンブラントも。「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」が、国立西洋美術館にて開催されます。
スウェーデンの首都ストックホルムにあるスウェーデン国立美術館は、同国王家が収集した美術品を基盤にする、世界で最も古い美術館のうちの一つです。なかでも同館の素描コレクションは、世界規模でみても質、量ともに充実したコレクションとして知られています。
この度、その素描コレクションから、ルネサンスからバロックまでの名品を選りすぐって紹介する展覧会を開催。素描は環境の変化や光、振動の影響を受けやすいため、通常、海外で所蔵されている素描作品を日本で公開することは難しく、世界最高峰であるスウェーデン国立美術館の素描コレクションが約80点もまとまって来日するのはこれが初めての機会となります。デューラーやルーベンス、レンブラントら巨匠の作品をはじめ、芸術家の技量と構想力のすべてが注ぎ込まれている素描の魅力を、存分に堪能することができる展覧会です。
◆素描(そびょう)とは?
素描とは、木炭やチョーク、ペンなどを用いて対象の輪郭、質感、明暗などを表現した、線描中心の平面作品のことを指し、デッサン、ドローイングとも言う。研究や構想、下絵、記録など、その制作目的は多岐にわたる。絵画や彫刻をはじめ、あらゆる造形の基礎となるものであり、またそれ自体が完成作品として仕上げられることもある。作者の手の跡がより直接的に感じられ、制作の試行錯誤の過程を垣間見ることができ、まるで作家の創造の場に立ち会っているような臨場感を味わえることこそが、素描の最も重要な魅力の一つと言えるだろう。
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