フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 企画写真展 立木義浩写真展「舌出し天使 CONTACT SHEETS – 眼差しの軌跡 –」

  • 2025/01/06(月) ~ 2025/03/26(水) 会期中無休
  • フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
  • 六本木駅
    六本木
    展示・展覧会

写真家立木義浩が27歳で発表した傑作、「舌出し天使」の発表から60年を記念した写真展が開催されます。

◆ 写真展の見どころ
1965年、『カメラ毎日 1965年4月号』に掲載され、立木義浩の名を一躍スターダムに押し上げた「舌出し天使」。本展のために本人が新たにセレクトしたゼラチンシルバープリント25点とともに、本作のコンタクトシート約25点を初公開。60年の時を隔てて初めて公開されるコンタクトシートから、若き立木義浩が何を見、何を感じてシャッターを切ったのか、その眼差しの軌跡を感じることができます。

◆写真家からの写真展紹介
夢を見ている時、いくら奇妙であっても私たちは波間に漂うイカダのようにただ運ばれていくにすぎないが、この「舌出し天使」のページも波間のイカダのようにめくっていきたい。少女が星条旗をからだにまきつけて魔法使いよろしくほうきにまたがっても、決して文明批判などと考えないでほしい。夢の観客であってほしい。立木義浩も夢の運転者であると同時に観客なのだ。この写真集の新しさはそこにある。これは従来の数々の主観写真、心象写真などともちろん異なっている。彼は、写真が文学や絵画の弾力を受けないこと、つまり象徴におちいりがちなセンス(意味)と構図の魅惑を一応放棄したのだ。また一般には写真の本質とは、記録性・報道性であるという神話がある。というよりそれは、母の懐みたいなものだ。立木はセンスを放棄することによりこの懐(記録性)にも接近した。これは一群のフォト・ストーリーのよき仲間ではない。そう見えなくもないのは、1人の少女におこった肉体と心理のメカニズムの遭遇を連続して記録しているからだ。故意を避ける姿勢であり、このナンセンスとの集中的めぐりあいは、ストーリーというよりドキュメントなのだ。この少女がいかにユーモラスで悲しげであっても彼女のせいではなく、27才の立木義浩のある決算報告であり、ヤケドの跡なのだ。
― 草森紳一、立木義浩「舌出し天使」解説、『カメラ毎日』1965年4月号

◆立木義浩(たつき よしひろ)プロフィール
1937年、徳島県生まれ。58年、東京写真短期大学(現・東京工芸大学)技術科卒。アド・センター設立時にフォトグラファーとして参加。65年『カメラ毎日』で「舌出し天使」を発表。69年、フリーランスに転身。以降、女性写真の分野を中心に多くの著名人を撮影。同時に世界中でスナップ写真を日常的に撮り続ける。広告・雑誌・出版など幅広い分野で活動。主な受賞に、日本写真批評家協会新人賞、日本写真協会賞年度賞、日本写真協会賞作家賞、文化庁長官表彰など。『イヴたち』『GIRL』『私生活/加賀まりこ』『MY AMERICA』『家族の肖像』『東寺』『KOBE・ひと』『ありふれた景色』『小女』『Tōkyōtō』『Yoshihiro Tatsuki 1~8』『étude』『動機なき写真 just because』『舌出し天使』『SNAP 20C』『Afternoon Paris』など写真集多数。

◆写真展併催イベント
スペシャルギャラリートーク
日時:2025年1月12日(日)13:00–13:30、2月16日(日)13:00–13:30、3月15日(土)13:00–13:30
場所:フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
ゲスト:立木義浩(写真家)
聞き手:木本禎一(テンポラリー・コンテンポラリー) 
内容:「駆け抜けた、舌出し天使の時代」
参加費:無料
申込:不要
※写真展会場内で実施、座席はございません。予めご了承ください。
※写真展・イベントはやむを得ず、中止・変更となる場合がございます。予めご了承ください。

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基本情報Info

※掲載内容が変更となっている場合があります。最新情報については、会場・主催者の公式サイト等でご確認ください。

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