2015/8/13 17:58
原宿に3000種の動植物が生息!? 休日の朝は明治神宮の森で癒しデート
初詣で全国的にも有名な明治神宮は、実は広大な森林が広がり、約3000種の動植物が生息する場所って知ってた? そんな明治神宮を恋人と訪れるなら、断然朝がおすすめ。朝のおでかけなら、お参りや話題のパワースポットで心を清めた後でもまだ人が少なく、清々しい空気に包まれる森や自然豊かな御苑もゆっくりと満喫できるのだ。今度の週末は恋人を誘って、朝から明治神宮デートはいかが?

毎年、初詣で日本一の参拝者数を集める明治神宮は、1920(大正9)年に明治天皇と皇后の昭憲皇太后を祀るために創建された神聖な場所。
創建当時は今とは違い荒野のような場所だったそうで、創建に合わせて全国から献木された約10万本の木を植栽して、人工で作り上げられた鎮守の森というから驚きだ。
鬱蒼とした木々に囲まれた約70万平方メートルの森には現在、約3000種の動植物が生息し、鳥のさえずりや風が葉を揺らす音だけが聞こえる、都心とは思えないほどの静寂が広がっている。
そんな森を抱えた明治神宮に二人で足を運べば、心身ともにリフレッシュできる時間が過ごせるはず。特に凛とした空気に包まれた、朝早い時間帯からの参拝がおすすめだ。

週末の朝、まだ人もまばらな原宿駅から明治神宮に向かうと、まず見えてくるのがこの第一鳥居。
神宮の本殿はまだまだ先にある。鳥居の前で一礼し、奥へと進んでいこう。神聖な場所へ足を踏み入れると、心も自然と引き締まる。

道は緩やかな下り坂に。参拝する人が気持ちよく参拝できるようにと、下り坂で設計されたという。玉砂利を踏みしめながら進むと、空気がひんやりと涼しく感じられる。
玉砂利を踏みしめる音には、参拝者を清める作用もあるそうで、シャカシャカと小気味よい音を響かせながら恋人と歩調を合わせて歩くうちに、二人の気持ちもとても穏やかに。

少し行くと、小川のせせらぎが。上には小さな橋がかかっていて、庭園のような美しい空間になっている。ここだけ見ると、とても東京のど真ん中とは思えないほどだ。

見えてきたのは、酒樽とワイン樽。なんでも明治天皇はワインもお好きで、特にブルゴーニュ産のワインを好まれたのだとか。ズラリと並ぶワイン樽に圧倒される。

こちらは日本酒の酒樽。お酒好きなカップルなら、ワインも日本酒も銘柄に注目して見てみるのもおもしろい。

その先、左手に見えてくる大鳥居は木造の明神鳥居の中で日本で最も大きく、一本の柱に台湾檜(たいわんひのき)が丸々一本使われているとか。

大鳥居をくぐり進んでいくと、いよいよ御社殿に到着。ここからは特に神聖な場所となっている。

参拝の前には手水で身を清めよう。恋人の前でやり方を知らないと恥ずかしいので、事前に予習しておきたい。
1)右手でひしゃくに水を汲み、まずは左手を清める2)左手にひしゃくを持ち替えて右手を清める3)ひしゃくを右手に持ち替えて左手の平に水を受け、その水で口をすすぐ4)口をすすぎ終わったらもう一度左手をすすぎ、ひしゃくの柄にも水を少し流して元の位置へ
一連の流れをスマートにこなせれば、恋人からも尊敬のまなざしで見られるかも。

普段は混み合っている本殿だが、朝なら人もまばら。お賽銭を入れて、二礼二拍手一礼。ここもさりげなくできるように、事前に予習しておくとベター。
二人の未来をお祈りしておけば、いつかはここで結婚式…なんてことも!?

お参りが済んだら、明治神宮御苑へ。ちなみに、入苑には御苑維持協力金500円が必要となる。
説明書きによれば、この御苑は江戸時代初期以来、加藤家・井伊家の下屋敷の庭園だったが、明治時代に宮内省所管となり、代々木御苑と名付けられたのだそう。今は明治神宮御苑となっている。

ここは古くからの庭園だったが、明治時代に明治天皇が皇后の昭憲皇太后のために、散策できるようにと整備されたもの。もともとの武蔵野の雑木林を思わせる場所で、道の雰囲気も今までとちょっと違い自然な木々が爽やかに出迎えている。

パワースポットとして、テレビなどで有名になった清正井(きよまさのいど)を発見! 行ったことがない人は、実はこの井戸が御苑内にあることを意外と知らないかもしれない。
朝ということで、ほとんど並ぶ必要もなく、清らかな湧水に触れることができた。水温は四季を通じて15℃前後だそうで、毎分60リットルがこんこんと湧いているそう。ひんやりと冷たくて気持ちいい。
これで運気アップは間違いないはずだが、ここにお賽銭を入れるのはNG。清らかな水を汚してしまうため良くないのだとか。

ちなみに、湧水が実際に沸いているのは、御社殿の近く。よく見ると、井戸の奥に湧水の通り道(穴)も見える。

木々が生い茂る道を歩いていくと、突然目の前の視界が開け、菖蒲田が現れる。ここは明治天皇が昭憲皇太后のために花菖蒲を植えさせた場所で、6月になると菖蒲の花が見ごろを迎え、色とりどりの多彩な品種の菖蒲が咲き誇る。
菖蒲の花が一面を埋め尽くす時期は、ここが原宿や渋谷からすぐということを忘れてしまうほどの美しい光景なんだとか。

タテハチョウの仲間であるアカボシゴマダラに遭遇。街中ではまず見られない、こんな珍しくきれいなチョウが見られるのも、都心ではまずここだけだろう。

御苑の池では鯉はもちろん、季節によってはマガモ・オシドリ・ホオジロなどの野鳥のほか、夏にはきれいに咲く蓮の花を見ることもできる。

御苑の東門(原宿寄り)から外へ。涼しいところを歩いたので、疲れをほとんど感じないかもしれないが、相手のペースに合わせて進もう。

再び玉砂利を踏みしめて、次は宝物殿に向かうことに。途中でこんな可愛らしい鳥に遭遇。カメラを向けても逃げないから不思議。

宝物殿の手前まで来たあたりで、視界がぽっかりと開けて、一面が芝生に覆われた場所が出現! 広い空の向こうには新宿の高層ビルも望める。
歩き疲れたら、木陰に入り、ここでちょっとひと休みもOK。彼女の服が汚れないように、レジャーシートがあればスマートだ。
頬をなでる爽やかな風を感じながら芝生の上でひと休みすれば、鎮守の森のパワーが体全体にみなぎってくるかも!? ちなみにこの場所を含め、神宮内では指定の場所以外、飲食はNGなので要注意だ。

宝物殿の前に到着。中には明治天皇や昭憲皇太后の肖像画が飾られている。両御祭神にゆかりの深い品々が展示されている。

宝物殿の前には、国歌「君が代」の題材になった「さざれ石」も。もとは小さな石だったものが、川に流されていくにつれ他の石も合わさっていき、このような大きな石(「君が代」で言う「巌」)になった。もとは岐阜県にあったものがこちらに奉納されたのだとか。

原宿方面へ戻る道は木々が高く生い茂り、気持ちのいい道だ。すでに陽が高くなってきているが、木々の葉が光をほどよく遮り、美しい陰影を森に映し出している。

たっぷり境内を散策したら、入口まで戻ってCAFE杜のテラスでお茶タイム。ここにカフェがあることは、意外に知られていないみたいだが、暖かい季節は開放感抜群のオープンテラスでのんびりするのもおすすめだ。

カフェではジェラートのとうふミルクやクロワッサンなどが人気メニューとか。小腹を満たし、喉の渇きを癒してホッと一息ついたら、朝から見た光景や感じたことを2人でゆっくりと語り合ってみよう。いろんな発見や驚きがあって、いつもよりも一層、会話が弾むこと間違いなし。
明治神宮といえば初詣ぐらいしか行ったことがないというカップルも多いかもしれないが、広大な森にはオオタカなど希少な生き物も生息するなど、実は都心でたくさんの自然に触れることができる、まさに灯台下暗し的なスポット。
原宿・表参道という人気のデートスポットからもすぐの場所にある都会のオアシス。森の木々やパワースポットからよい“気”を吸収すれば、二人の絆も今以上に深まるはず!
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