世界で5本の指に入る東洋学の研究図書館/東洋文庫ミュージアム

東洋文庫 外観1

駒込駅から徒歩8分ほどの場所にある「東洋文庫ミュージアム」。多くの人に東洋学への興味を持ってもらうことを目的として、2011年に「東洋文庫」の新本館に併設されました。

「東洋文庫」は、1924(大正12)年に設立された東洋学の研究図書館。その歴史と規模から、世界5大東洋学研究センターの一つに数えられています。しかし、利用者のほとんどが東洋学の研究者だったため、広く一般の人に東洋学の魅力を伝えるべく、このミュージアムが開設されました。


東洋文庫 外観2

館内の豊富なコレクションはもちろんですが、スタイリッシュで計算し尽くされた建築美も必見!設計は三菱地所設計が担当し、2013年度グッドデザイン賞を受賞しました。

本が好きな人はもちろん、建築や写真好きをも唸らせる魅力にあふれた「東洋文庫ミュージアム」。一体どんな施設なのか、早速中に入ってみましょう!



“日本一美しい本棚”をカメラに収める

東洋文庫 オリエントホール1

入場料(一般900円、65歳以上800円、大学生700円、中高生600円、小学生290円)を払ってエントランスを抜けると、「オリエントホール」に入ります。こちらには国内最長の展示ケースがあり、世界中の言語で記された貴重な古書が並んでいます。


東洋文庫 オリエントホール2

壁面には東洋文庫の歴史がプロジェクションマッピングで映し出されています。その映像を横目に近くの階段を登っていくと・・・早速「モリソン書庫」のお目見えです!


東洋文庫 モリソン書庫1

「モリソン書庫」は、東洋文庫の中で最も有名といわれているコレクション。総面積170平方メートルにも及ぶ巨大な本棚に、約24,000点もの書籍や絵画が収められています。

遠い昔に生まれ、歴史を刻んできた貴重な本の数々が並ぶ様子は壮観!その厳かな佇まいから、「日本一美しい本棚」とも呼ばれています。


東洋文庫 モリソン書庫2

ちなみにモリソン書庫の“モリソン”とは、オーストラリア出身の冒険家でありジャーナリストのモリソン博士のこと。東洋文庫の創設者である岩崎久彌がモリソン博士から買い上げたコレクションのため、モリソン博士の名を残しています。


東洋文庫 モリソン書庫3

本棚の中には、展示ケースがいくつか設置されています。書籍に触れることはできませんが、その貴重な内容を窺い知れるようになっています。

さらに、なんと同館はすべて撮影OKという太っ腹ぶり!カップルで訪れたなら、重厚な本棚をバックに映画の世界に入り込んだような写真を撮り合うことができそうです。この圧倒的な空間を、恋人と二人でぜひカメラに収めて帰ってくださいね。



その後も工夫を凝らした展示スペースの連続!

東洋文庫 岩崎文庫

さらに奥に進むと、国宝や重要文化財など貴重なコレクションが展示された「岩崎文庫」に入ります。こちらでは、良質な保存状態を維持するために企画展ごとに展示を入れ替えているそう。どんな名品が見られるのか、訪れる前に公式ホームページでチェックするのがオススメです。


東洋文庫 回顧の路

さらに、展示物を保護するために照明を極限まで落とした「回顧の路」(上写真)や、年に3回ほどの企画展が開催される「ディスカバリールーム」などの展示エリアが続きます。

そのどれもが展示物の魅力を引き立てる工夫に満ちていて、カメラのシャッターを押す手が止まらなくなるほど。貴重な展示物や空間美に魅せられているうちに、あっという間に時が過ぎてしまうことでしょう。



併設のカフェで1日10食限定の大人気ランチ

東洋文庫 知恵の小径

展示に夢中になっていたら、なんだかお腹が空いてきました。本館とレストランを結ぶ「知恵の小径」を通って、「オリエント・カフェ」へ行ってみます♪


東洋文庫 シーボルト・ガルテン

途中には「シーボルト・ガルテン」と名付けられた中庭が。こちらには、ドイツ出身の博物学者・シーボルトの『日本植物誌』に掲載されている木々や花々が植えられています。なかでも、6月に見頃を迎える色とりどりのアジサイは必見なのだとか(写真は1月の様子)。


東洋文庫 オリエント・カフェ

そして「オリエント・カフェ」に到着!

東洋文庫と小岩井農業が共同でプロデュースするこちら。小岩井農場産の牛肉を使ったカレーライスなど、素材の味を生かした上品な味のメニューがそろっています。


東洋文庫 マリーアントワネットのお重1

この日のお目当ては、1日10食限定のランチメニュー「マリーアントワネット 季節のお重」(2,000円)。同店オリジナルの重箱に、季節のおすすめ料理がセットされています。


東洋文庫 マリーアントワネットのお重2

この重箱は、マリーアントワネットが所有していたという書籍をモチーフにしているそう。図書館に併設されたレストランならではの、憎い演出ですね♪

なお、この日の中身は、ローストビーフ丼をメインに、胡麻豆腐、レーズンとクリームチーズをサーモンで巻いたサイドメニューの計3品。さらに、すべてのランチメニューにスープとサラダ、コーヒーもしくは紅茶が付いてきます。


東洋文庫 マリーアントワネットのお重3

小岩井農場産の牛肉を使ったローストビーフは、肉厚なのにとっても柔らか。醤油風味の味付けが上品で、女性でもペロリといただけちゃうような美味しさでした♡

なお、こちらのお重、休日は開店後すぐに売り切れてしまうほど人気なのだとか!料理の予約はできないので、どうしても食べたい場合は席のみ予約しておいて、なるべく早めに来店するのがオススメです。


東洋文庫 チーズケーキ1

美味しいランチの後にはデザートもいただきたくなるもの。

「オリエント・カフェに来たなら食べなきゃ」と店員さんもイチオシの「小岩井チーズケーキ」(700円)をいただきました。


東洋文庫 チーズケーキ2

小岩井農業の乳製品を使用したチーズケーキは、素朴ながら濃厚で後味さっぱり。デザートで一番人気なのも納得の美味しさでした。

お腹も満たされ大満足!恋人と訪れたなら、さらに優雅な時間を過ごせそうです。ミュージアムの余韻に浸りながら、特別なランチをお供に二人のトークに花を咲かせてみては。



まとめ

ムセイオンの泉

▲出口付近には、古代エジプトにあった学問の殿堂「ムセイオン」をイメージした泉が


展示も建築も食事も魅力いっぱいの「東洋文庫ミュージアム」はいかがでしたか?一人ではもちろん、本好きや建築好きの彼と訪れても間違いなく楽しいはず♡

近くにシダレザクラの名所「六義園」もあるので、春になったらお花見ついでに足を運ぶのもオススメです。ぜひ「東洋文庫ミュージアム」で、心もお腹も満たされる優雅なデートを楽しんでみてくださいね。



東洋文庫ミュージアム
住所:東京都文京区本駒込-28-21
電話:03-3942-0280
営業時間:10:00~19:00
入場料:一般900円、65歳以上800円、大学生700円、中・高校生600円、小学生290円
定休日:火曜(祝日の場合は開館、翌日休)、年末年始、その他臨時休館あり
最寄り駅:駒込



取材・文/大下杏子
※2020年2月7日時点の情報です。料金や内容など、情報は変更になる場合があります。
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