素人でも本当に割れるの?まずは瓦をチェック!

▲住所を頼りに歩いていくと、こんな景色が飛び込んできます

やってきたのは東急池上線、戸越銀座駅からほど近い屋根葺き専門店、石川商店。日本の伝統技術である瓦のことを広く知ってほしいと、気軽に瓦割り体験ができる「かわら割道場」を開いています。

でも、確か瓦って土を練って高温の釜で焼いた頑丈なもののはず。空手の達人ならいざ知らず、素人が割れるものなのでしょうか・・・?

▲瓦の裏面。左が通常の瓦、右がかわら割り用の瓦。

出迎えてくれたスタッフの方に聞いてみると、かわら割りに使う瓦は特別にあつらえたもので、誰でも簡単に割れるものなんだそう。そこで通常の瓦と、かわら割り用の瓦と比較してみましたが、どこが違うかわかりますか?

▲瓦を割った断面。上がかわら割り用で下が通常の瓦。

実はかわら割用は溝が深く入っていることで割れやすくなっているんです。これなら、か弱い女子でも簡単に割れそうですね。

ちなみに、このように中央に線が入っているのは「のし瓦」といって、元々割って使うもの。ストレス解消のために割った瓦も、ちゃんと屋根に使われるそうなので、罪悪感を感じる必要なく、思う存分割れますね。よし、割って割って、割りまくるぞ~!

レクチャーを受けるにつれて気持ちが高ぶってくる!

▲割るときの手の形。初心者は拳の側面で叩く方法が最も簡単とのこと。

まず、スタッフの方から簡単なレクチャーがあります。パンチの要領で拳の先端で割るのかと思っていたら、拳の側面で割るのが初心者向けとのこと。怒ってテーブルをドン!と叩くときのような感じでしょうか。この割り方が一番手が痛くないし、狙いをつけやすいのだそう。女子でも抵抗なくトライできますね。なお、男性の場合は、男らしく見せるためにパンチで割る人が多いようです。

うまく割るコツは2つ。瓦の中央に真上から拳を振り下ろすこと。そして、一番下の瓦を突き抜ける意識で振り抜くことだそう。

レクチャーを受けているうちに、徐々に気持ちが高ぶってきます。本番前に1枚だけためし割りできるので、感触を確かめておきましょう。

かわら割りは序の口から横綱まで5つの階級あり!

次に、挑戦する階級を決めます。「女性にピッタリ!」とあるのは関脇の10枚。スタッフの方によると、つい先日テレビの取材で来た女優さんも1回でなんなく10枚割ったとのことで、筆者も関脇に挑戦することに決定!

▲気分を盛り上げるために、希望者には無料で道着や法被を貸してくれます。

▲スタッフの方による、お手本の姿勢。さすが、様になってます。

さあ本番!と、その前にスタッフさんが構えのお手本を見せてくれます。積み上げられた瓦の前に両足を開いて立ち、使わない方の腕は腰に引き付けます。そして瓦を割る利き手側が瓦に近くなるよう、半身になって構えるのが正しい構え。

たまったストレスを力に変えて、こっぱみじんに叩き割れ!

▲いざ、拳を勢いよく頭の上まで振り上げます!

そしていよいよ、本番! 10枚積み上がった瓦の山は、実際目の前にしてみるとかなり高い! ちょっとビビリながらも、日頃たまっているうっぷんを右拳に集中させて振りおろします!

▲しかし腰が引けて、思いきり叩きつけることができず・・・。

▲こんなはずじゃ・・・。

中途半端に崩れた瓦の山を前にガックリ。女性で7枚の記録は特に悪いわけではないのですが、全部割れないとスッキリしない!

▲さっきのはなかったことにして、再チャレンジ!

今回の目的は記録ではなくストレス解消。中途半端な結果にモヤモヤが残ってしまっては本末転倒。というわけで、今度は5枚の小結に階級を下げて再挑戦です。

▲さっき失敗した悔しさも込めて、さらに思いきり拳を叩きつけます!

▲割れた!

▲これはたまらんっ! 気持ちいいー!

たかが5枚と思うかもしれませんが、拳が一番下の瓦を突き破った瞬間のあのスッキリ感は、ちょっと言葉では表せません。とにかくスカッ!!とします。

まとめ

階級は一番下ですが、気分爽快です。ちなみに、瓦をすべて割ると、認定証をもらうことができます。筆者は小結級の認定証をゲットしました! この認定証がもらえるのもまたうれしいです。
一人で来るのもいいですが、仕事帰りに同僚とかわら割りにチャレンジしてスカッとストレス発散すれば、きっと大いに盛り上がりますよ!

■かわら割りがストレス解消に効果的なワケ

・仕事帰りに立ち寄れるのでたまったストレスを即解消できる
・面倒な準備がない
・合法的に破壊衝動を満たせる
・女性でも手軽に楽しめる
・スパッと割ることで、たくさん割れなくてもスカッとできる



石川商店
住所:品川区荏原2-2-3
TEL:03-3785-1616
料金:序の口(1枚)500円、小結級(5枚)2,000円、関脇級(10枚)3,000円、大関級(15枚)4,000円、横綱級(20枚)5,000円、ほか(各階級により成功特典あり)。



取材・文/佐々木志野




※2016年5月時点の情報です。



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※本記事内の情報は2016年05月11日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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