連載 スイーツライターchicoの東京お菓子めぐり

カメリアもマトラッセも。永遠のシャネルアイコンを優雅に味わう。

世界中の女性を魅了してやまない「シャネル」。そのアイコンがこのバレンタインを前に、5つの甘美なショコラスイーツに姿を変えている。

たとえば永遠のアイコン、「カメリア」は「カメリア・ショコラ」(1,944円)に。ココ・シャネルが最も愛した椿の花は、ショコラムースやフランボワーズのパートをグラサージュで覆った、10cmほどのチョコレートづくしの一輪となって、目にも舌にも新たなときめきを運んでくる。鏡のようにグラサージュが艶めくカメリアは、息をのむほど美しい。

実はこれ、伊勢丹新宿店で今年から始まる「ショコラ・イセタネーション」(1/27〜2/1、伊勢丹新宿本店)の一環。よりプレステージの高い、ファッションとチョコレートスイーツの新しいコラボを提案するこのイベントで、「ル・ショコラ・オ・ジャルダン・ドゥ・ツイード ベージュ アラン・デュカス 東京 アット シャネル」として登場。

この期間だけ、伊勢丹の4Fセンターパークはシャネル銀座ビルディングの屋上テラス「ル・ジャルダン・ドゥ・ツイード」に見立てた空間に様変わり。シャネルのストーリーにあふれたお菓子をテイクアウトできる(※スイーツの販売は1/27〜2/14まで)。

こんな世界がうらやむスイーツを生み出せるのは、「シャネル」と「アラン・デュカス」の唯一のコラボレーションレストランである「ベージュ アラン・デュカス 東京」だからこそ。

「ベージュ アラン・デュカス 東京」シェフパティシエ、シルヴァン・コンスタンさんのデザートはいつも、シンプルでいてエレガント。素材を生かしつつ洗練が漂う。先ほどのカメリアもしかりで、ショコラの強さにパッと映えるフランボワーズがとても滑らかで濃厚。

「ピュレでなく生のフランボワーズを使い、一度冷凍させ砕いてから、わずかな砂糖と10%のブドウ糖で少しだけキャラメル香がするまで煮詰めるのです。こうすることでずっときめ細やかで、味わい深くなります」。

しっかり密なのにムースとともにすっと消えていく魅惑のテクスチャー。これがショコラの濃さのなかで、フランボワーズの酸味と香りを鮮やかにしてくれる。一見シンプル、でもその裏に潜んでいる手仕事はどこまでも繊細だった。

シャネル・バッグを象徴する、キルティングモチーフ、「マトラッセ」もチョコレートとパッションの組み合わせで再現。「マトラッセ」(1,944円)は、パッションのクレムー、ショコラノワールのガナッシュに、ショコラブランでまとめたプラリネとフィヤンティーヌ、ダックワーズが層になった生菓子。口にするとパッションの爽やかな甘酸っぱさを、ショコラやプラリネのコクが包み込んでいくよう。

「ベージュ アラン・デュカス 東京」のシグネチャー・デザート「カレ・シャネル」も、このイベントでならテイクアウトOK(1,944円)。こちらは表情や色彩の異なる糸で織りなすツイードを、カレ(正方形)に切り取ってモチーフに。ショコラムースにノワゼット(ヘーゼルナッツ)のダックワーズとプラリネが重なり、とろりザクザク。ショコラとノワゼットの風味が口いっぱいに押し寄せて、たまらなく香ばしい!

ちなみにボックスは、今回のイベントのためだけに作ったもの。箱にもやっぱり、シンプルと洗練が寄り添っている。

マカロンはレストランやテラスでも季節ごとに風味を変えて出している。今回の「マカロン・べージュ」(3個入り2,160円)は、チョコレート、レモン、フランボワーズをセットに。あしらったカメリアのチョコがどこかフェミニンな表情をのぞかせている。

スタンダードなフレーバーながら、丁寧に手をかけられたマカロンはひと味もふた味も違う。レモンなら、レモンクリームにレモンママレードも加えられていて、頰張ると甘さに苦味と酸味がみずみずしく折り重なっていく。

「ブトン・シャネル」(5個入り2,376円)では、「シャネルジャケットのボタン」がチョコレートに! レストランの小菓子として出されている「カメリア」のほか、今回のため新たに、「香水瓶」「マトラッセ」「エトワール」もデザインされている。

シンプルなダークとホワイトチョコということもあり、ついデザインに目が行くけれど、味わい深さにも驚かされる。とりわけホワイトはすっきりとくどさがなく、ミルキーなまろみがなんとも心地いい。極上のシンプルとはこういうこと。

自分へのご褒美にもプレゼントにも最高のお菓子ながら、「ベージュ アラン・デュカス 東京」はあくまでレストラン。テイクアウトで(しかも外部で)販売するのはおそらく最初で最後だそう。この貴重な機会、見逃す手はありません!



text / chico photo / Kayoko Aoki

BACK NUMBER



あわせて読みたい!注目の記事をチェック

>>>【新宿】インスタ映えデザートからビュッフェまで!おすすめスイーツまとめ

本記事内の情報に関して

※本記事内の情報は2016年01月27日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※本記事中の金額表示は、税抜表記のないものはすべて税込です。