連載 スイーツライターchicoの東京お菓子めぐり

ロンドン一番人気のカップケーキ、原宿に上陸!

じわじわと海外カップケーキ店が増えつつあるこの頃。ついにロンドンのナンバーワンカップケーキ専門店が上陸! 2006年、ロンドン女子2人のキッチンメイドからスタートした『ローラズ・カップケーキ』は、その愛らしさでイギリス中をとりこに。あれよという間に店舗を増やし、ハロッズやセルフリッジなどの高級デパートにも進出している。いまでは毎日10000~15000個(!)ものカップケーキを焼く、英国カップケーキの顔だ。

これまで海外は、ドバイなどの中東に展開していたけど(間もなく南仏コートダジュールにもできるらしい)、アジアへの展開は、やっぱり海外スイーツブランドひしめく原宿から。原宿駅からすぐだというのに大人の雰囲気漂う、『カスケード原宿』開業とともに2015年10月3日にオープンした。

色とりどりのアイシング(上にのったクリーム)で彩られたカップケーキは、大人もときめかずにはいられない! ラインナップは本国の人気フレーバーに東京限定を加えた15種。すべてにレギュラー(大)とタイニー(小)、2つのサイズが揃っている。しかも10月17日(土)~のハロウィンに始まり、クリスマス、お正月と、シーズンごとに新たなフレーバーが登場するそうで、そちらも楽しみ!

サイズはもちろん、味もイギリスそのままを再現。気候も素材も違う日本で、ミルクを加えたり、焼きの温度や時間を変えたりをくり返して調整したんだとか。

食べて驚くのは、生地が思いのほかしっとりしていること。フレーバーごとに生地をさまざまに変えているけど(これ、意外とカップケーキでは珍しい。アイシングだけ変えているところも多いから)、バニラ香るプレーン生地には発酵クリームも混ぜている。そういうルセットの工夫+焼いた後に一晩落ち着かせることで、この、ふんわりしっとりの口あたりが生まれるのだ。

『レッドベルベット』(R:レギュラー480円/T:タイニー260円)はロンドンの一番人気。しっとりしたショコラ生地にクリームチーズのアイシングがなめらかにとけあう。

ローラズ・カップケーキのアイシングはクリームチーズ系とバタークリーム系に分かれていて、それぞれの生地をひきたててくれる。

ロンドンっ子もうらやむ東京限定カップケーキは4種。和の素材を使ったものも多くて、繊細なデザインはどこか和菓子の趣きも。

左下から時計まわりに、バニラ生地に白あんクリームを合わせた『東京バニラ』(R480円/T250円)、生地とクリームに抹茶香る『抹茶』(R:560円/T:300円)に、日本人が愛してやまないモンブランをカップケーキにした『モンブラン』(R560円/T300円)。『ブラッド・オレンジ』(R520円/T280円)は、コクのあるビターチョコ生地にブラッドオレンジクリームがさわやかな華やぎを、そっと添えていく。

タイニーサイズはミニチュアみたいで、さらにかわいい!

小さいサイズの充実も英国カップケーキのお楽しみ。そもそもカップケーキは、イギリスでフェアリーケーキ(妖精のケーキ)なんて呼ばれた、小さなものだったとか。イギリスだけに、お茶しながらつまむには、この小ささがよかったのかな。種類もいろいろ楽しめるし。

昔ながらのフェアリーケーキはわりとシンプルなものが多かったそうだけど、今どきはこんなにカラフル!

「イギリス人にとってカップケーキはなくてはならないものなのです」。と代表取締役のアッシャー・バドウィグさん。

「道ばたでほおばる気軽さもありながら、ギフトにもよく使われて。家庭のお茶の時間にもオフィスのブレイクタイムにも、日常のさまざまな場面にとけ込んでいます。よくやったねとか、おつかれさまとか、気持ちを伝えるツールにもなりますし」。

だからこそロンドン中にカップケーキを扱う小さな店舗がたくさんあって、とても身近な存在なのだそう。

だから、私たちのカップケーキの概念を超えた、こんなカスタムオーダーカップケーキまであったりする。(2016年1月9日~スタート、5日前までに注文)。

ホールケーキにカップケーキをのせた、特注の『パーティーケーキ』は、デザインもカラーも好きなようにオーダーできて、記念日にもいい。

奥の『イメージカップケーキ』(R:カップケーキ代+115円。30個~オーダー可/L:+70円。50個~)には、写真やイラストなど、データを自在にプリントできる。企業のイベントとか結婚式のプチプレゼントとか、カップケーキがさまざまなシーンで活躍しそう。

こんなにかわいい『ショーガール』(20人前9,500円、3~4人前 2,500円)もカップケーキ。しかもプレート(皿)に好きなメッセージも書いてもらえる。ロンドン気分で、カップケーキで気持ちを届けるというのもなかなか粋かも!

※価格は全て税別



text / chico photo / Kayoko Aoki

SHOP DATA

LOLA’S Cupcakes Tokyo(ローラズ・カップケーキ東京)
住所:渋谷区神宮前1-10-37 カスケード原宿2F
最寄り駅:原宿、明治神宮前<原宿>

まだある!原宿エリアの注目スイーツショップ

SUNDAY JAM HARAJUKU

葉山の天然酵母パン屋『wakanapan』発のパンケーキ。『ホノルルパンケーキ マカダミアナッツ&メープル』(1,240円)はナッツを散りばめたバターミルク生地を強火で焼き上げていて香ばしい! ホイップと自家製バターにソーセージも添えられるのがこちら流。

SUNDAY JAM HARAJUKU
東京都渋谷区神宮前4-28-28 ルチェッシモビル2F
最寄り駅:原宿、明治神宮前<原宿>

THE DECK COFFEE&PIE

パイと自家焙煎コーヒーの専門店。人気は『クリームチーズ&チェリーパイ』とプレミアム生クリームソフト、『クレミア』のセット(750円)。チェリーたっぷりの甘酸っぱいソースをとじこめたサクサクパイと、ミルキーなクレミアは相性抜群。

THE DECK COFFEE&PIE
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-53-17 1F
最寄り駅:原宿、明治神宮前<原宿>、北参道

カメハメハベーカリー

ホノルルで1978年から愛され続けるベーカリー。ロコも行列する『ポイ・グレーズド』(1個180円)は、タロイモ由来の紫が鮮やかなマラサダ。表面をカリッと覆う糖衣とモチフワの生地のコントラストがやみつきに。食べられるのは日本でここだけ!

カメハメハベーカリー
住所:東京都渋谷区神宮前2-18-15 KAKA'AKO DINING & BAR 2F
最寄り駅:原宿、明治神宮前<原宿>

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