第一回 最寄り駅から一本で渋谷とか羽田とか行きたい。そうだ、地下鉄を作ろう!

「駅名ソムリエール」で独自の視点で新たな駅名を考案しまくった能町みね子さんが、今度は脳内地下鉄建設に着手。ときにみなさんの意見を汲み取りつつ、能町さんの個人的思惑で、今まで線路がなかったあの場所とこの場所の間を脳内地下鉄が走ります。名付けて「夢の地下鉄21号線」!

もっと個人的な理由で地下鉄を走らせたい

地下鉄がもうちょっと自分の都合のいいように走っていたらよかったのに、と思うことはないか。私はあります。もっと私が行きたいところに簡単に行けたらいい。


いま存在する東京の地下鉄は、東京に住む人や東京に来る人全体が便利になるよう、最大公約数的なところを取り、何十年もかけて計画を進め、うまいこと作られたのでしょう。それはすばらしいことです。


でも、ごく個人的に言わせてもらえば、13路線もあるくせに不便な部分もたくさんあります。ね、みんなそう思うでしょう。なんでこの駅とこの駅がつながってないの?なんでこのあたりには駅がないの?って思うことあるでしょう。


ということでこの連載は、前作の、地下鉄の駅名を勝手に改名するシリーズ「駅名ソムリエール」の規模を拡大化。


勝手に地下鉄を建設します!

頑固じいさん改め、地下鉄の女王、降臨。

以前の私は地下鉄の駅名に文句をつける、激動の昭和を東京で生き抜いてきた頑固じいさんでした。しかし、今回の私は女王です。東京都の女王として(知事?いや、そんな役職は知りません。東京に王制を敷きます)、鶴の一声を発しまくって地下鉄をガンガン建設します。


もともとは「私の家の近くの駅からもっと簡単に渋谷とか新宿とか羽田とかに行けたらいいのに」という不満から思いついた政策ではありますが、私も独裁者ではありませんので、すべて私の都合のいいように建設しようとまでは思っておりません。「おらが村(といっても都内だけど)に地下鉄を作ってくんなせえ」という民の声をよく聞き、東京の民衆に慕われる女王でありたいと思っております。


地下鉄をもっとたくさん作ったら、駅がものすごく深くなっちゃうんじゃないの?乗り換えとか、実際には不便なんじゃないの?などと申しているそこの民。そんな現実的なことを言うお前は、大江戸線よりも深いところにある地下牢に幽閉だ。私が建設する地下鉄は四次元空間を疾走するのだ。現実的な建設法などを話していては開通がどんどん先延ばしになってしまうではないか。地下の三次元空間利用法の話は禁止である。

女王自ら新路線計画中。次回、請うご期待!

ということで、まずは私個人が勝手に作りたい部分にガンガン新路線を建設していこうと思いますが、ぜひ民衆の皆さまからも、こことここをつなぐべき、ここに駅を作るべき、といった声をお寄せいただきたいと思います(一応、連載媒体の都合という大人の事情もありますし、都内でお願いいたします)。女王、地図をガン見して計画を立てつづけます。

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※本記事内の情報は2017年06月20日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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