今年で創業56年目を迎える、大塚の「おにぎり専門店 ぼんご」。50種類を超える豊富なメニューで、おにぎりへの先入観をくつがえされてしまいそうな品揃えのお店です。定番メニューから、他ではちょっと見られないような高級メニュー、変わり種メニューを6つ厳選。ソロに優しいカウンタ―形式のお店で、こだわりおにぎりを食べまくります!

大塚駅から徒歩3分。大きな看板がわかりやすい



開店は昭和35年12月。初代ご主人の前職がドラマーだったことにちなみ、「遠くに響け!! ぼんごのおにぎり!!」と、店名を「ぼんご」に決めたのだそう。まさか楽器の名前とは。その念願叶って今では広く名が知られるようになり、休日には大塚以外からもはるばるいらっしゃるお客さんが多いのだとか。


店長の越部努さん。


初代のご主人はすでに他界されており、現在は元寿司職人である越部努さんが店長を務められています。「おにぎり専門店」と言えば、陳列されたおにぎりから選んで、テイクアウトするイメージ。「ぼんご」の場合は注文と同時に握ってもらえ、店内で食べていくスタイルです。店内はカウンター形式なのでソロにはありがたい!


先代ゆずり? 軽快なリズムで、おにぎり6個完成までわずか4分!


注文すると、さっそく店長が目の前で握ってくれます。型も使わず、リズミカルに作られていくおにぎり……。分量はすべて「感覚」とのこと。店長いわく、握るたびにどんどん大きくなってしまっているそうで、パンクしない程度に気を付けているとか。大きなおにぎりになるなら、お客としては大歓迎ですよ!


ほぼ均等に取ったご飯の上に具材を載せ、上からまたご飯で包みます。


手際よく海苔をサササッと巻き、チョンチョン、と頭に目印の具材を載せて完成です。



注文した6個ができあがるのに、わずか4分! どれもそのまま商品ケースに入れておきたくなるような形のよさです。食べるのがためらわれる……けれどお腹も空く。


一口じゃ無理なサイズ感。食べきれなかったらお持ち帰りも


左から、「マグロ角煮」「しらす」「鮭」(各250円 税込)。


味噌汁、お茶と並んだ時のおにぎりの圧倒的存在感!


一つ一つのおにぎりがかなりのボリューム。女性のお客なら2個、男性なら3個頼まれるのが一般的だそう。食べきれなくなったらパックに包んでもらえ、お持ち帰りできます。


溢れるほどのしらす。鮭に関してはすでにあふれています。


まずは一口。サイズが一般的なおにぎりよりもデカいので、手で持ってアタマからいこうとすると口に入りきれません。横から箸で食べていってくださいと店長からアドバイスが。な、なるほど……。


ほのかに温かいご飯には、新潟産コシヒカリを使用。フワフワの鮭やしらすによく合う! マグロの角煮は甘辛さが絶品。これがしらすや鮭と同じ価格でいただけるとは。ちょっとリッチな感覚に浸れます。


左から「カレー」(250円 税込)、「すじこ」(550円 税込)、「うにくらげ」(250円 税込)。


うにくらげは、細切りのくらげに、うにや調味料を混ぜた珍味。ほんのり甘さがあり、少しうにが苦手な筆者でもおいしくいただけました。コリコリとした食感に中毒性あり。2、3個ぐらいおかわりできそう……。


お漬物も大きいサイズで食べ応えあり!


すじこは一つだけ550円と高額ながら、その分具はたっぷりとつまっています。しょっぱさがたまらない……! 自分へのご褒美に最適です。


店長が握っている最中にもチラりと見えた、この具材の量。特に手前の真っ赤なすじこ、ジャムみたいにたっぷり!


中でも「カレー」は衝撃でした。本来ご飯に上からかかっているハズのカレーが、おにぎりの中に閉じ込められているなんて……。カレーパンのように濃縮されたカレーが入っているそうです。言われてみれば、カレーを中に詰めた食べ物は他にもあります。しかしカレー入りのおにぎりが食べられるのは「ぼんご」だけ。ピリリと辛めなので、食べ応えも充分です。


各具材はカウンターの中にディスプレイされており、カラフルで見ているだけでも楽しくなります。


寿司のネタに比べたらあまり大したものは出せない、と謙遜の声も口にされていた店長。しかしそうした庶民意識こそ、このお店が人気である理由なのかも。ヘタに高級すぎる食材は誰も求めていないんです。たまーにすじこをいただくぐらいがソロにはちょうどいいんです!


おかわり自由。おにぎりに合うように作られたこだわりの味噌汁に癒される


「なめこ汁」(270円 税込)。


ネギたっぷりの「豆腐汁」(170円 税込)。


選べる二種類のお味噌汁にもこだわりが。なめこ汁には三つ葉が、豆腐にはネギが、と微妙に具材も違っています。だしにも「花かつお厚削り」と昆布が使われ、化学調味料は一切使っていないとのこと。一人のときはこういう素朴な料理にも弱い……「おふくろの味」ってやつですね。味噌汁はおかわり自由なのが、またウレシイかぎり。


15時過ぎでも止めどないお客さん……ゆっくり食べるタイミングはいつ?


来店したのが15時とお昼時を過ぎた時間に関わらず、30分すぎるころにはカウンター席はすべて埋まっていました。一応、深夜24時まで営業にはなっていますが、ご飯がなくなると早めに閉めてしまうことも。飲んだ後にしめのおにぎり! というのも良さそうですが、その場合には、電話でまだ営業しているかを確認した方が良いそうです。



他にも人気メニューが沢山。一応、事前に決めておいたメニューを注文しましたが、あとから「あれ食べておけばよかった!」という後悔の念も……。


老舗となるとなかなか一見さんが入りずらいお店もありますが、「ぼんご」は入口の広さと店長の気さくさが魅力。ソロだからこそ、何度も通って自分だけのお気に入りのおにぎりを見つけてください!



◆この場所の詳細
おにぎり ぼんご
電話 03-3910-5617
住所 東京都豊島区北大塚2-26-3 金田ビル 1F
営業時間 11:30~24:00
定休日 日曜
最寄り駅 大塚(徒歩3分)



ライター:平原学
※2016年2月時点の情報です。

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※本記事内の情報は2016年03月04日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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