ネコの街最近噂の谷中に、昨年9月にオープンしたカフェ猫衛門。ネコカフェ?と聞く人も多いが違う。今回はこの店で、招き猫の絵付け体験をするのが目的だ。
と言いつつも、まずはネコ補給しなきゃ!偶然の、そして必然の、運命の出会いに期待して、日暮里駅近くの谷中霊園をぶらり。すると発見、下町にマッチする、茶トラ。
寒空の下、暖かそうな毛色につい手が伸びる。あぁ、冷えた指先も、キミのおかげであたたまるよ。ありがとう。アゴの下の冬毛に感謝。
せっかくだから、“夕焼けだんだん”の名で有名な階段を下り、谷中銀座の商店街をぬけて、目的のお店へ向かうことにした。少し進むと商店街にもネコ発見!子どもや観光客に囲まれつつ、堂々とあくび。その後じーっとうずくまる姿は、まるで、柔らかすぎる漬物石。
商店街を抜け、お寺のある通りを少し進むと、趣のある長屋が。招き猫ショップ谷中堂の、窓越しにたくさんの招き猫に見つめられた。そのとなりに併設された、のれんが下がったカフェが猫衛門。
さて、お目当てのオリジナル招き猫の絵付け。コーヒーとお菓子がついて、30分程度で招き猫が完成できる、手軽なセットだ。
差し出されたのは、手のひらサイズの小さな白ネコ。これから絵付けしていくのだが、真っ白で、頭が大きめの、丸いぽってりとしたカラダ。このままでも十分かわいいと思ってしまった。シルエットが秀逸だ。思わず無地の子ネコをなでる。
招き猫の、手には意味があって、右手はお金を、左手は人を招くといわれている。「右手と左手、どちらのタイプにしますか?」迷わず右手(金)を選んでしまった。人を招かず、今年もソロ活に励みます!!
用意されたペンでネコの柄・顔を書き込んでいく。お店の方によると、いろいろな模様を描くお客さんがいるらしい。犬やフクロウや、他のキャラクターにしちゃったり。色えんぴつ持参でリアルな質感を再現する人も。なぜネコにしない!(怒)
もともとは、“手作り招き猫屋”谷中堂があり、となりにできたカフェ猫衛門に、招き猫づくりを体験する場を設けた。昭和6年に立てられたという、長屋の1階をリフォーム。お店の方が、谷中のネコ歴史を話してくれた。
谷中がネコの街になったのは、江戸時代に、お寺がこの地域に集められたことがきっかけ。ネズミを捕まえるため、ネコを飼うお寺が多く、やがて野良ネコも増えていった。今では飼いネコも、野良ネコも、地域ネコとしてこの街でたくさんの人を癒している。
「5、6年前はもっとすごかったですよ。あちこちでネコの集会が開かれてました。でも、最近はボランティアの方がエサをやりながら、ちゃんと去勢手術を受けさせて、みんなで育てているんです。」
以前よりネコの数は減ったが、ネコがニンゲンと幸せに共存できる、愛のある街だ。(ちなみに「世界のネコ歩き」で有名な、ネコを撮らせた右に出るものがいない写真家の岩合光昭も番組ロケでお店を訪れ、近辺のネコ情報を訪ねられたというエピソードも)。
そして、店員さんが、26歳のネコを飼っていると聞いて驚き。ニンゲンだったら余裕で100歳超え、猫又! 相当なご長寿猫だ。「自分じゃもう何もできなくて、介護してあげなきゃいけない歳です。でも、30歳まで、もっと先まで、長生きしてほしいなって。ギネスのネコは、38歳だったかな。」愛だなぁ。
そんな話を聞いていたら、以前自分が飼っていたネコ、“へんちゃん”招き猫が完成。スコティッシュなので耳が小さいところが似ている。へんちゃんは病気で亡くなってしまったけど、保護ネコだったから年齢がわからなかった。ニンゲンと暮らして、幸せだったかなぁ。天国でも幸せかなぁと、へんちゃんに思いを馳せた。
最近はネコブームでネコ好きの人も増えているけど、ネコって本当に人を幸せにしてくれる特殊能力をもってる。だから飼っているネコを幸せにしてあげたい。ネコに会いたくて仕事終わったら急いで帰るし、そのために今日も働いてるんだ!あー早く帰ってネコネコ!
- カフェ 猫衛門
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所在地
東京都台東区 谷中5-4-2
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最寄駅
千駄木
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電話番号
03-3821-0090
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ライター紹介
ネコ偏愛者・クリエイティブディレクター。ネコを偏愛する5人で「ネコ親戚」と自称し、ネコ新聞やポップアップストアCat’s ISSUEなどで、ネコへの偏愛を普及する活動を行う。
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※本記事内の情報は2016年01月15日時点のものです。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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